潦跨いでみたき明日の春
(にわたずみまたいでみたきあすのはる)
季語;明日の春(冬)潦(にわたずみ)の水面にも明日の春を感じさせる景色が・・・
神さぶる赤き峻嶺春遠し
季語;春遠し(冬)写真1枚目は夕映えに赤く染まる立山連峰、2枚目は剱岳(2999m)、3枚目は大日岳(2501m)
からごろも着こなす如く冬椿
季語;冬椿(椿)写真は唐椿(トウツバキ)。「雲南山茶」ともいわれるが日本のツバキに近縁な雲南省原産の椿で、古く唐の時代(9世紀)から観賞用に栽培されているという。多くの園芸品種があり大輪の花をつける品種が多い。
濁世この先行き思ふ寒茜
季語;寒茜(冬)
食べ尽すまでは闘ひ冬の鳥
季語;冬の鳥(冬)写真は上はピラカンサの実を食べるツグミ、中は黄南天の実を食べるヒヨドリ、下は虎視眈々と作戦を練るムクドリの群れ。3mほどの木にびっしり生っていたピラカンサの赤い実は1日で食べ尽されてしまい後には糞の山・・・・
在りし日の影を留めて寒椿
季語;寒椿(冬)
春遠し報春花なる花見れば
季語;春遠し(冬)・・・「春近し」の傍題で春が待ち遠しいの意。写真はプリムラ・マラコイデス、中国名「報春花」・・・
風紋を踏んで行く道明日の春
ひたすらの道も哀しき久女の忌
季語;久女忌(冬)写真はカトレア(冬の季語)。 ラン科 カトレア属 花言葉 優雅な女性・成熟した人の魅力1月21日は杉田久女の忌日だった。悲劇の天才俳人とも言われるが、師・虚子との確執の生涯が哀しい・・・・田辺聖子の「花衣ぬぐやまつわる・・・わが愛の杉田久女」を一読したが抱いていた虚子像を少し修正させられた。
春を待つ思ひ膨らむ便りかな
季語;春を待つ(冬)写真は三椏(ミツマタ)の蕾。
探梅や開き初めたる一二輪
季語;探梅(冬)写真1.2枚目は冬至梅、3枚目は寒紅梅
縁花で寅年祝ふ二十日かな
季語;二十日祝(新年)トラの名前の付いた花を集めた展示会が植物園で開催されていた。
凍つる木にきららなす花友訪はむ
季語;凍つ(冬)
つま恋ふやひとりさまよふ冬の鳥
季語;冬の鳥(冬)写真は雪中を歩く雉(雌)。ちなみに雉の異名は「妻恋鳥」といい万葉集に下記の歌がある。「春の野にあさる雉(きぎし)の妻恋に己があたりを人に知れつつ」(万葉集1446)
静心垂氷雫の音聞けば
(しずごころたるひしずくのおときけば)
季語;垂氷(たるひ)(冬)
水鳥よいざや歌はん恋の歌
季語;水鳥(冬)写真は川鵜の群れ。頭部が白くなっているのは繁殖期に入っている特徴。どんな恋物語が生まれるのだろうか・・・
擦れ違ふ日米の意思虎落笛
季語;虎落笛(冬)普天間問題はハワイの日米外相会談でもお互いの主張のみに終わった様子。すれ違う意見の虎落笛が聞こえて来るようだが・・・
鵲初めて巣くふ日の空荒れにけり
季語;鵲初めて巣くう(冬)この季語「鵲初めて巣くう」は七十二候のひとつ。陽暦の1月10~14日頃(小寒の二候)に当たる。写真は尾長(オナガ)。鵲(カササギ)、尾長共にカラス科に属し似ているので代役をしてもらった。鵲は佐賀の県鳥。朝鮮半島から日本に持ち込まれたものが野生化し北九州に分布する。
寒中の合掌集落人まばら
季語;寒中(かんちゅう)(冬)写真は世界遺産の五箇山菅沼の合掌集落。同じ合掌集落でも白川郷は観光客で賑わっていた。
裸木のたわわなる実や鳥騒ぐ
季語;裸木(冬)写真は棟の実(栴檀の実)
白嶺を背に砕け散る冬怒涛
季語;冬涛(冬)
白鳥の得意満面したり顔
季語;白鳥(冬)写真はコハクチョウ、下の写真はその幼鳥だが大きさは全く変わらない。
淡き日の温もりあつめ枇杷の花
☆柔らかき日差し集めて枇杷の花
季語;枇杷の花(冬)写真は枇杷の花 バラ科 花言葉は密かな告白・温和・治療
のほほんとただ過ぎ行けるおらが春
年酒酌む話弾みて夕日影
季語;年酒(新年)
初景色神気燦々剱岳
(はつげしきしんきさんさんつるぎだけ)
季語;初景色(新年)
久方の日差し浴び行く恵方道
季語;恵方道(えほうみち)(冬)
黎明の道清浄と明けの春
季語;明けの春(新年)
淑気満つ明けの参道人まばら
季語;淑気(新年)写真は1月2日早朝の雄山神社前立社壇(遥拝所)風景、 本殿(写真下)は国の重文で室町時代中期の建造とされる。かつては立山登拝の基地として栄え辺り一帯に24の宿坊が立ち並んでいたという。
あらばこそ初夢に見し朝日影
季語;初夢(新年)過去写真からのイメージです・・・
世を照らす光ほのぼの年明くる
季語;年明く(新年)
明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。