2007年12月31日

■晦日蕎麦(480) ■12月の作句一覧


★句作りの 納めとなるや 晦日蕎麦 (たんと)

*時間的な区切りは
いつもの「夜の12時」と変わるところはないが
いつもとは違うムードのなかで旧い年が終わる

蕎麦食べて、除夜の鐘が聞えてくる
新しい句作りの始まりでもあるか…

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

●●喪中につき年末年始のご挨拶は
失礼させていただきます●●

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::

■平成19年12月の作句一覧↓

2007年12月31日

■篝火草(479)


★縄文を 照らし続くや 篝火草 (たんと)

*とにかく、花期の長い花だと思う

次々に花茎を伸ばす一方で
"篝火"はメラメラと燃え続ける

窓辺に飾っているハニワが
燃え盛る"火炎"を流し目に古い時を眺めていた

*篝火草(かがりびそう)=「シクラメン」の傍題季語

2007年12月30日

■寒林(478)


★空の見ゆ 寒林歩く 散歩かな (たんと)

*葉をすっかり落としてしまった樹林

初夏の頃から続いていた"暗い道"は
今や、空の見通せる"明るい道"となった

春夏秋冬それぞれに趣きのある木立道は
お気に入りの散歩道だ
*寒林=「冬木立」の傍題季語

2007年12月29日

■ブロッコリー(477)


★ブロッコリー ベストワンなり マイファーム (たんと)

*大好き野菜のひとつ、ブロッコリー
寒くなって霜の降りる頃になると
美味しさも倍加するようだ。

本日収穫分がベストワンかは定かでないが
カタカナ文字の俳句を遊んでみた。

2007年12月28日

■数へ日(476)


★数へ日に 何か言ひたげ 埴輪の目 (たんと)

*年が押し詰まり
今年も残り日を「数えるほどに」なった。

今年の出来事を振り返りながら
来る新しい年は如何にあるべきか
物言わぬ目が何かを言おうとする表情であった。
(12月中旬、宮崎・はにわ園)

2007年12月27日

■冬日影(475)


★釣舟の 水面にゆるり 冬日影 (たんと)

*冬の太陽はいかにも弱々しく
寂寥感みたいな感じが歪めないものだ。

でも、ゆったりと流れる川に舟を浮かべて
ゆったりとした釣風景を眺めていると
釣人ならずとも暖かさが伝わってくる。
(12月中旬、宮崎・大淀川)

2007年12月26日

■冬ざれ(474)


★冬ざれや ゆるり大河の 水煙る (たんと)

*冬が深まるにつれて一面の景色が
蕭然としてくるいわゆる"冬ざれ"。

頬に当る風に心地よいひんやり感が
伝わってくる朝の散歩。

吸う空気もうまい。
(12月中旬、宮崎・大淀川)

2007年12月25日

■枯芙蓉(473)


★矍鑠(かくしゃく)の 老人見たり 枯芙蓉 (たんと)

*葉は一枚残らず散ってしまい
秋に美しい花を咲かせた面影は、今や全くない。

茎の先につけた丸い実を支えている
その背筋はピーンと伸びきり
今にも折れそうながらも
"老人健在なり"を印象付けている。

2007年12月24日

■クリスマス(472) ■07・12月例句会


★馴鹿(トナカイ)の 運ぶ夢なり クリスマス (たんと)

*赤い鼻をしたトナカイが引く
ソリに乗って大忙しのサンタさん。

良い子の枕元へ運ぶ贈り物は
小さくても
夢の大きさは膨らみ続ける。

*************************
■句会 07.12月例会
■開催 07.12.11(郵送参加)
■兼題 「冴ゆ」、「冬の蠅」、「煤払」、「自由題」

[投句]
一笛の 冴ゆる響きや 能楽堂・・・(入選)
★揉み擦りの 頼りなさそや 冬の蠅
★背伸びして 煤掃するや 里の家 
★父が掃き 母が見てゐし 落葉焚
→★父掃くを 母が見てゐし 落葉焚 (先生の添削例)

墓文字の 深きを好む 冬薔薇・・・(入選)

2007年12月24日

■聖夜(471)


★老ふたり 飾りごとして 聖夜かな (たんと)

*イエス・キリストの聖誕祭。

カトリックでもなくプロテスタントでもないのだが
贈り物を上げたり頂いたり…。

なんとなく楽しいもの。
だから素直に祝おうではないか。

2007年12月23日

■冬木(470)


★衣脱ぎ 肋(あばら)誇示せる 冬木かな (たんと)

*葉っぱをすっかり落としてしまった
落葉樹がスッポンポン状態で突っ立っている。

鬱蒼と繁っていた夏の頃の
「筋肉隆々たる美」の面影は全く無く
あたかも「あばら骨の美」を誇っているかのよう。

2007年12月22日

■古暦(469)


★懐古せし 薩摩路の旅 古暦 (たんと)

*初めて実現したきょうだい揃っての
温泉旅行は懐かしき薩摩路の旅。

生憎の空模様で晴れ渡った桜島や
開聞岳を拝顔できなかったのは
惜しまれるところだったが
砂風呂温泉や知覧見物が実現できたのが
何よりの収穫。

今年の少なくなった暦への名残や
感慨を込めながらの旅となって、良し。

2007年12月21日

■寒空(468)


★寒空や みなが泣きをる あゝ知覧 (たんと)

*薩南の山の中の静かな町に
"特攻要員"と呼ばれた若者少年たちが
青春の最後の幾日かを過ごした町。

祖国の難に一命を捧げた若き桜たちが
父や母へ、弟や妹へ残した書置きなどを
時間がたつのを忘れて読みふけった。

また訪れたいと思う。
読み残しの宿題がいっぱい
ありそうだから…。

*館内は撮影禁止のため
展示品の一端を紹介できないのがザンネン。

2007年12月20日

■菜の花(467)


★イッシーも 仰天すなり 菜花咲く (たんと)

*南薩摩の池田湖に棲息するといわれる
巨大な水棲生物の未確認動物"イッシー"騒ぎが
起こったのは50年ほど前であろうか。

その後、正体は大ウナギ説が有力視されているが
その実態はなお不明のまま…。

湖畔では菜の花が早くも7~8分咲きで
イッシーも仰天!
というところだが、やはり暖かいのだ。

2007年12月20日

■氷面鏡(466)


★凛とせし 薩摩切子や 氷面鏡(ひもかがみ) (たんと)

*クリスタルガラスと色ガラスとを被せて
独特なカットを施して生み出される「ボカシ」。

薩摩切子は28代藩主島津斉彬の先取の精神に
負うところが多く、いわゆる「集成館事業」は
後の西郷隆盛、大久保利通らによって
明治政府の政策に取り入れられてきた…
(ガラス工房案内説明より)。

*氷面鏡(ひもかがみ)=「氷」の傍題季語

2007年12月19日

■枯尾花(465)


★潮浴びて あはれ佇ずむ 枯尾花 (たんと)

*葉っぱも茎も穂先も枯れ切ったススキ。

にもかかわらずピーンと背筋を伸ばした姿勢を
崩すことはない。

桜島と鹿児島市街地との間を往来するフェリーを
見据えながら、溶岩礁に立ち竦むススキ。

なぜか哀れさを感じさせた。

2007年12月18日

■蜜柑(464)


★手のひらに 十個も乗りたる 島蜜柑 (たんと)

*桜島小みかんは日本有数の活火山
である桜島で栽培されている。

ほとんど酸味を感じさせず
ほんのりと甘さのする食感が特徴でもある。

「世界で最も小さい蜜柑」と言われるように
3~4個食べて、普通の温州みかん1個を
食べたような感じかも…。

2007年12月17日

■山眠る(463)


★溶岩に 立ちて雄叫び 山眠る (たんと)

*04年8月、歌手長渕剛が約7万5千人もの
ファンをこの地に集めて開いた
「桜島オールナイトコンサート」。

熱狂の渦に包まれたコンサートの成功を
記念して建てられた大モニュメント。

「叫びの肖像」のネーミングも面白い。

2007年12月16日

■畑大根(462)


★畑大根 月も出でよと 桜島 (たんと)

*桜島の畑作といえば、言わずと知れた桜島大根。

平成13年にはギネスブックに登録され
名実ともに世界一となっている巨大ダイコンだ。

収穫は年明けの1月下旬ごろからとのことで
畑の覗き見だけに終わったのは残念であった。

2007年12月15日

■冬暖(461)


★南薩や 冬暖の 砂の風呂 (たんと)

*薩摩半島の南端、指宿温泉にある
砂風呂を初体験した。

なかなか実現し得なかったことで
これもまた"身内のキョウダイ旅行"
ならではの気楽さのおかげだ。

(*「砂むし風呂」風景は
適当な画像なく省略しました)

2007年12月14日

■冬霞(460)


★顔隠す 桜島なり 冬霞 (たんと)

*鹿児島の錦江湾にデンと腰を据えた
活火山。

その雄姿を十数年ぶりに眺められるかと
期待していたが、厚い雲にすっぽり
覆われたままであった。

(*下画像は錦江湾を池、桜島を築山として
築庭された仙厳園(島津光久の別邸)から
眺める風景写真を"借景"させていただいたもの)

2007年12月13日

■冬ざれ(459)


★冬ざれて 
    西郷(せご)どんマント 着らずをり (たんと) 

*西郷隆盛の生誕180年、像の建立70年を
記念して持ち上がった"マント論争"は
あっけなく却下された。

こんなことしてセゴドンが喜ぶのかどうか
甚だ疑問と思っていたので
ヤレヤレというところだ。

2007年12月12日

■炭火(458)


★地頭鶏(ぢどっこ)の 

    踊る炭火や そのまんま (たんと)

*"どげんかせんといかん"知事の登場で
俄然、注目のマトとなった地鶏の炭火焼。

地元の愛好家にとっては
昔ながらの変わらぬ味ではあるが
食べれば食べるだけ確かにウマイと思う…。

2007年12月11日

■栴檀の実(457)


★栴檀の 実の落ちしとこ 校の庭 (たんと) 

*落葉した後もなお高木に居残る
センダンの実。

学校の庭に今年も姿を見せてくれた
お馴染み黄色い実だ。

樹下を歩くと、落ちてきた実を足で踏みつける
ケースが次第に増えてきたように思う。

2007年12月10日

■冬日和(456)


★釣り人の 背中温しや 冬日和 (たんと)

*風のない穏やかな冬晴れの日
川の水はゆったりと流れる。

釣りキチならぬ釣りファンが
三々五々集まって来て
釣り糸を投げ入れる。

背中に受ける日差しは見るからに
暖かそうであった。

2007年12月09日

■冬紅葉(455)


★朝日射す 川辺に燃ゆる 冬紅葉 (たんと)

*枯れ葦などが蔓延し
荒涼さが目立つ河原の朝散歩。

見事に紅葉した樹木が一本
全身いっぱいに朝日を浴びて突っ立っていた。
形容しがたい美しさであった。

2007年12月08日

■冬の朝(454)


★神事終へ いよよ発ちけり 冬の朝 (たんと) 

*ぴ~んと張りつめた冬の朝の椿山居。
翁が終の棲家へ移り住む日がやってきた。

空には白い月が下界を見下ろす。

白色、桃色、朱色の山茶花や
黄葉したイチョウが
あるじの出で立ちを見送った。

2007年12月07日

■文旦(453)


★文旦熟れ 太さ較ぶる 吾が拳 (たんと)

*古庭に生るザボンが黄味を増してきた。

例年になく小粒な感じがするが
重量感はそれなりのもの。

自分の手のひらやコブシとの
大きさ比べをしながらの実感だ。

*文旦(ぶんたん)=朱欒(ざぼん)の傍題季語

2007年12月06日

■冬茜(452)


★冬茜 メタセコイアの 三角錐 (たんと)

*影が長くなって
まもなく日没時刻を迎えようかとする頃。

紅葉したメタセコイアを見上げると
夕日を浴びて
朱色をさらに増していた。

2007年12月05日

■寒鴉(451)


★首傾げ 鳴かぬ寒鴉や 朝散歩 (たんと)

*寒い朝の川原散歩。

カラスが一羽
紅葉樹木の枝にとまっていた。

餌を探しているのか
孤独を楽しんでいるのか
不気味さより一種の哀れさを
感じさせた。

2007年12月04日

■葦(450)


★ふるさとの 川原美し 朝の葦 (たんと)

*朝散歩の途中で見かけた
川岸に生える葦の群生。

茎の先端に白い絹のような穂綿が
朝日を浴びて光っていた。

この時期、この時刻ならではの
美しい光景だ。

2007年12月03日

■山茶花(449)


★山茶花や 人の足音 聞きて散る  (たんと) 

*言いようもなく清らかな花だ。

惜しむらくは散り際の早いことだが
それがまたこの花の良いところかも。

朝の散歩道で見惚れていたら
ハラハラと花びらが落ちてきた。

2007年12月02日

■短日(448)


★短日や 楠の木の実の 黒きこと (たんと)

*近くの文化総合公園にあるクスノキ。

黒い斑点が散りばめられているかのように
黒い実がいっぱい生っていた。

大木の高い所にあるので判別しにくい。
冬の夕暮れのひと時はなおさらだ。

2007年12月01日

■師走(447)


★酌み交はす 主も居らずに 師走かな (たんと)

*今年もいよいよ最後の月に入って
薄っぺらなカレンダーに
いささかの思い入れも感じられるところ。

今は亡き老翁との晩酌も
かつてのひとコマになりつつあるし
地焼酎"赤ラベル"の味も薄れてきそう…。