2008年01月31日

■寒木瓜(513) ■1月の作句一覧


★「寒木瓜が 咲いているよ」と 声惑ふ (たんと)

*陽だまりの一角に植え込まれた木瓜が
一輪二輪と咲き始めた

一般的には春に開花する「木瓜の花」だが
冬に咲く品種もあるということか

花蕾に当たる風はまだ冷たい

★平成20年1月の作句一覧↓

2008年01月30日

■葉牡丹(512) 


★葉牡丹は 南の海の 珊瑚礁 (たんと)
 

*葉っぱの重なり具合は「牡丹の花」そっくり
だから「葉の牡丹」という

よくよく見ればサンゴにも見えなくもないが
少し無理な話かな

でも暖系的な美しさは同じだよなぁ

2008年01月29日

■池涸る(511)


★池涸れて 群れは離散す 鈍き色 (たんと)

*噴水の氷結を防ぐために停止している
公園の噴水装置が露わとなって久しい

住処を追われてしまったカルガモ一家は
今頃どこに居るのだろうか

渇き切った鋼鉄部分が鈍く寒々しかった

2008年01月28日

■寒牡丹(510)


★顔秘めて 頭巾被るや 寒牡丹 (たんと)

*恒例の寒牡丹が出揃って
冬の公園が華やかになってきたようだ

菰で設えられた"防寒頭巾"の中から
妖艶な姿をちらちら覗かせる

ヌクヌクと暖かそうでもある

2008年01月27日

■金縷梅(509)


★葉隠れて 先んず咲きたり 金縷梅 (たんと)

*寒さの続く中で他の花に先駆けて
「まんず咲く」マンサク

枝にこびり付いている枯葉の根元から
這い出してきたモジャモジャの花

寒さとの別れを告げているのかも

*金縷梅(きんろばい)=満作(まんさく)

2008年01月26日

■白菜漬(508)


★白菜の 樽漬け成るや 杯を上ぐ (たんと)
 

*シャキシャキ感のある白菜漬け
漬物好きにとっては楽しみな作業だ

好みによって、柚子を入れたり
昆布を入れるが
何んといっても赤唐辛子がイチバン

2008年01月25日

■水仙(507)


★陽だまりに 点す灯りや 水仙花 (たんと)

*白い花弁と中心部にある黄色い副花冠が
清楚さと気品を漂わせる

頭を少し俯き加減にしているのが
奥ゆかしさをも感じさせている

水仙の「雪中花」なる季語も美しい

2008年01月24日

■白菜(506)


★白菜の ざくり真二つ 桃太郎 (たんと)

*脇に抱えきれない大きさの白菜

ラグビーボールより遥かに重く大きいのを
真ッぷたつにザックリと切る

中から桃太郎は出て来なかったが
その感触と響きがすこぶる良かった

2008年01月23日

■雪菜(505)


★雪畑の 震へる菜や 帽冠る (たんと)
 

*一面が真っ白となった菜園

頭に雪を被って
ぶるぶる震え上がって
寒そうに見えるが
案外、喜んでいるのかも

2008年01月23日

■初雪(504)


★初雪や 童子よろこび 泥だるま (たんと)
 

*今年初めての雪となり、児童たちが
雪だるま作り、雪合戦に興じていた

"黒っぽいダルマ"には気の毒な気もしたが
雪景色に接するのは
子供ならずとも楽しいものだ

2008年01月22日

■春を待つ(503)


★耐寒は いつまで続く 春を待つ (たんと)

*このところ冷え込みが厳しい

北国からは氷点下20度の知らせも届く
その寒さは格別であろう

春を待ちわびる気持ちの強さは
流氷を聞いても和らぐことはなさそう

2008年01月21日

■大寒(502)


★大寒や 乙女の胸の 膨らみて (たんと)

*本日1月21日は
二十四節気の一つ大寒

一年で最も寒い時期とされるものの
「春隣」を実感するときもある

梅の蕾はふっくらと膨らんで来たのだから

2008年01月20日

■据り蕪(501)


★据り蕪 大地に露わ 御座しけり (たんと)

*寒中に全身の大半を露出して
おわし続ける我が菜園のカブ

身体を寄せ合いながら
寒さに耐えているような姿は
どうにも健気だ

*据り蕪(すわりかぶ)=「蕪菁(かぶら)」の傍題季語

2008年01月19日

■冬晴(500)


★冬晴や 蒼の画板に 朱を垂らす (たんと)

*ひんやりした空気の中にも
受ける陽射しに暖かさを感じなくもない

澄み切った青空に真っ赤な実

あたかも、青いキャンバスに朱色の絵の具を
垂らしているかのようであった

*****************

●●おかげさまで「たんとの四季折々写真俳句」は、本日を持ちまして
旧ブログからの通算で500句目の区切りを迎えることが出来ました。

これも偏に皆様からのご支援と叱咤激励の賜物と感謝申し上げます。
今後とも引き続きよろしくお願い申し上げます。●●

→旧ブログ

2008年01月18日

■枯菊(499)


★枯菊や 邯鄲の夢 醒めしごと (たんと)

*畑の一角に植えていた菊が
このような状態になって久しい

あの華やかな栄華のときは
何処へ行ったのだろう

短い間の儚い出来事であったのだろうか

2008年01月17日

■エリカ(498)


★口遊む エリカ咲きをる 散歩道 (たんと)

*エリカの花を見て思い出すのは
かつて一世を風靡したあの歌だ

『エリカ~エリカの花の散る…♪』

つい、口ずさみながらの散歩
調べてみたらずいぶん昔の歌であった!
(昭和38年、西田佐知子)

2008年01月16日

■凍つ(497)


★凍てし朝 眠りをりぬる 畑に立つ (たんと)

*寒々とした冬の畑
疎遠になりがちとなって
主の来るのを待ち続ける愛すべき菜たち

収穫もせず冬囲いもしてもらえぬ
里芋の列がやけに寂しそうであった

2008年01月15日

■寒の雨(496)


★寒雨降り きらり輝く ガラス玉 (たんと)

*寒中に冷たい雨が降る

少し赤味を帯びてきたマンリョウの
丸い実に雨滴がつらなる

悴む手を伸ばして触れると
もろくも壊れてしまった

2008年01月14日

■唐梅(495)


★唐梅の 匂ひ咲きけり 蝋細工 (たんと)

*名は体を表す、そのとおりの花
半透明で蝋細工のような光沢がある

葉が出てくる前に
一足先に黄色い花を沢山つける

香気あるのも、良い
*唐梅(からうめ)=「蝋梅」の傍題季語

2008年01月14日

■松囃子(494)


★神歌の とうとうたらり 松囃子 (たんと)

*シテ『とうとうたらりたらりら。たらりあがりららりとう』
地『ちりやたらりたらりら。たらりあがりららりとう』
シテ『所千代までおはしませ』
地『我等も千秋さむらはう』
シテ『鶴と亀との齢にて』
地『幸ひ心にまかせたり』~♪

2008年01月13日

■初鼓(493)


★衣擦れの 袖の彩なり 初鼓 (たんと)

*初謡会で居囃子「花月」が披露された

紅の緒を捌き
艶やかな袖口から出た右手首が
力強く小鼓を打つ

響き渡るヤア、ヤヲハ、ヤヲ~♪

2008年01月12日

■初扇(492)


★袴穿き 四海波せる 初扇 (たんと)

*初謡会で高砂の小謡「四海波」を謡う

丹田に力を入れ
紋付袴を着用し扇を差す

凛として、程よい緊張感が漂う
その瞬間がたまらなく良い

2008年01月11日

■鏡割(491)


★甘きもの いかがですかと 餅を割る (たんと)

*正月11日、鏡開き
年神に供えていた鏡餅を下げて食す

木槌で叩き割るしかないほどの硬さでも
焼いてぜんざいに入れて戴くのが一番

ご先祖様も喜んで頂けただろう

2008年01月10日

■大根引く(490)


★幼な子の 野外体験 だいこ引く (たんと)

*白いダイコンって
黒く汚れているんだね

幼児らが
泥付きダイコンに触れ合う
野外体験のひとときだ

2008年01月09日

■初鴉(489)


★江戸城の 眺め良きなり 初鴉 (たんと)

*黒づくめの姿や不気味な鳴き声から
カラスに対するイメージは良いものではない

しかし、古来からカラスは瑞兆とされ
「神の使い」として目出度がられているのだ…

そのような見方をすると、なるほどかな

2008年01月08日

■初雀(488) ■08・1月例句会


★十羽来て 胸の膨らむ 初雀 (たんと)

*スズメは早起きだ
早朝からちっちっという鳴き声が
よけい可愛らしさを増長させる

胸毛を膨らませてチョンチョン歩く
こちらの胸も膨らんできそう

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■句会 08.1月例会
■開催 08.1.8
■兼題 「初雀」、「七日粥」、「葉牡丹」、「自由題」

[投句]
★十羽来て 胸の膨らむ 初雀
→☆一羽来て 胸膨らます 初雀 (先生の添削例)
★鍋満つる 草のかをりや 七日粥
★押しくらの 葉牡丹温し 丸き鉢 
→☆葉牡丹の 押しくら饅頭 して居りぬ (先生の添削例)
★一輪の 鉢梅咲きて 文を書く
→「梅」は春の季語であるゆえ、来月2月句会であれば良となるも
今月分としてはダメ
→☆鉢植えの 寒梅咲きて 文を書く (先生の添削例)
★干柿や 祖母の声する 軒端かな
→「や」「かな」はダメ
→☆干柿に 祖母の声する 軒端かな (先生の添削例)

2008年01月07日

■干柿(487)


★干柿や 祖母の声する 軒端かな (たんと)

*渋柿を軒先に干す"吊るし柿"

故郷から届けられた逸品を
お正月料理のひとつとしていただく

表面に白い粉が噴出し甘みが増した柿を
頬張るほどに祖母の姿が思い出される

2008年01月06日

■白鳥(486)


★白鳥の 羽ばたく水面 窪みをり (たんと)

*シベリア方面から飛来してくるのだろうか

東京お堀端で越冬中の白鳥の群れが
ビル影を映す水面を気持ち良さそうにス~イスイ

先般の箱根駅伝のランナーたちの力走が
目に留まったかどうか知るよしもない

2008年01月05日

■年の餅(485)


★年の餅 夢の膨らむ 笑顔かな (たんと)

*餅は最近では年中お店に陳列されているので
珍しいものではなくなったが
丸型で、しかも餡子入りとあれば
やはり故郷の餅に適うものはないかもしれない

ぷ~っと膨らんだ焼き餅への夢はさらに膨らむ

2008年01月04日

■初鶏(484)


★神鶏の 初鳴き響く 宮の杜 (たんと)

*「一番鶏は午前二時、二番鶏は午前四時」に
鳴くことから「元旦を鶏旦」と呼ぶのだという

残念ながら、そのような早朝に鳴く鶏の声は
聞いたことないが
元旦の朝の清々しさが伝わって来るようだ

2008年01月03日

■冬木の芽(483)


★冬木の芽 も少し待てと 君の言ふ (たんと)

*外の寒風に晒されている盆栽の梅

ツボミはまだまだ硬いものの
心なしか膨らみが増してきたように見える

花の芽はほころびる春その時に
照準をしっかり定めているのだろう

2008年01月02日

■淑気満つ(482)


★巫女掃きし 玉砂利の音 淑気満つ (たんと)

*厳かな新年の雰囲気を醸し出す風景

神社の境内や参道の玉砂利を
掃き清める巫女の姿が
その情景を増幅させる

新春はやはりそのほうが良い

2008年01月01日

■初日の出(481)


★神々し いのち生(あ)れしや 初日の出 (たんと)

*空が茜色に染まり淑気が漂ってくる

わずかに顔を覗かせた太陽が
次第に深紅の丸みを露わにし
さらに大きく大きく、神秘色を帯びてくる

新しい命の誕生、新しい年の誕生だ
(04/1/1 南房総・平砂浦海岸)