2008年10月31日

■山椒の実(789) ■10月の作句一覧


★山椒の実 熟れて弾けむ 黒ダイヤ (たんと)
 

*春先における山椒の新葉は芳香があって
なかなかのもの

果実は芳香とともに辛味があるので
ウナギのかば焼きなどには
香辛料として欠かせない逸物だと思う

★平成20年10月の作句一覧↓

2008年10月30日

■紅葉(788)


★全山の 紅葉燃ゆごと わが小部屋 (たんと)
 

*久しぶりに対面した我が盆栽カエデが
急な冷え込みが影響したのだろうか
これまでにないほど見事な紅葉となった

折角の染まり具合なので部屋に取り入れ
暫し「紅葉鑑賞」することと相成った

2008年10月29日

■秋(787)


★椰子の木を 越へて去ぬなり 里の秋 (たんと)
 

*予定していた日程が終わって
再び里を離れることにした

ワシントニアパームの木をはるかに超えて
真っ青な空に向かって
これまでの生活に戻ることにしよう

2008年10月28日

■秋思(786)


★佇みて 気になるあの木 秋思かな (たんと) 

*テレビCMで知られる
「この木なんの木 気になる木…♪」

ほどの木でもないけど
名前も知らない木だから
やはりなんとなく気になる木なのだぁ
(上:宮崎・文化公園広場、下:同博物館前庭にて)

2008年10月27日

■渡り蝶(785)


★渡り蝶 旅立つ前の 舞ひ静か (たんと) 

*「長距離を移動することで知られる蝶「アサギマダラ」の飛来が
宮崎・平和台公園でピークを迎えている…」
との新聞報道を知り、早速出かけてみた。

"ピーク"というにはほど遠く2匹だけしか確認できなかったが
この蝶の生態を知るきっかけとなったのは感動モノであった

*「渡り蝶」なる季語はワタクシ的新語です♪

同新聞記事と公園管理事務所の説明 ↓

2008年10月26日

■秋の川(784)


★夕陽(せきよう)の 満ちて暮るなり 秋の川 (たんと) 

*爽やかな秋の空気が流れる河畔を歩く
静かに流れる水も冷ややかさを増してきたよう

川はゆっくりと流れ広い海に間もなく辿り着く
上流では山の紅葉も進んで来たであろう

沈んだ太陽も川面から消えてしまった

2008年10月25日

■背高泡立草(783)


★背高の 八紘一宇 泡立草 (たんと)
 

*宮崎市街地を一望に見下ろす平和台
"八紘一宇"の塔の下に泡立草が生い茂っていた

古い歳時記を紐解くと「背高泡立草」なる季語を
見出すことができないのは
この植物がわが国特有でない"外来種"を示すものであろう

2008年10月24日

■豊の秋(782)


★田の神さぁ 頬も緩みて 豊の秋 (たんと)
 

*「タノカンサア」の愛称で親しまれている
「田の神像」は田を守り、豊作をもたらすと
信じられている薩摩藩独特の「田の神信仰」だ

像の形にはいろいろな種類があるようだが
ともかくもお陰様で「豊の秋」を迎えそう

*下写真「田の神像」は宮崎・えびの市在住のA氏提供によるもの

2008年10月23日

■良夜(781)


★解禁の 伊勢海老づくし 良夜かな (たんと)
 

*宮崎名物・伊勢海老漁が解禁となって
青島漁港での卸販売が活気を帯びてきた

焼いて良し、茹でて良しのイセエビ、
ナマの刺身にすると更に良しだ

差し入れてくれた身内に感謝、多謝である…♪

2008年10月22日

■杜鵑草(780)


★母の影 庭に立つごと 杜鵑草 (たんと)

*ホトトギスの花が庭の片隅でひっそりと咲いていた
まるで亡き父母が何かを語りかけているかのように

花びらには白地に赤紫の斑点のあるのが特徴で
花の名前の由来となったホトトギス(鳥)の腹に
同じような斑点があるのだそうな

2008年10月21日

■十月櫻(779)


★十月の 櫻てふ花 惑ひをり (たんと) 

*この時期に、サクラ…!?

花を見て誰しもが怪訝そうな雰囲気になる瞬間であるが
紛れもなく桜の一種らしい

十月桜も含めて、秋から冬にかけて咲く桜のことを
総称して「冬桜」と呼ぶこともあるそうだから…

2008年10月20日

■鬱金の花(778)


★藪庭の 鬱金侍ひ 父忌終ふ (たんと)

*亡父が自慢していた花のひとつだが
藪に覆われていた庭の中で密かに咲いていた

盛りは過ぎた花であったが
手入れの終えた庭で生気を取り戻した模様

父の忌一年祭に添えてくれた花でもある
*写真下は一昨年9月撮影

2008年10月19日

■馬追(777)


★馬追の 高きアンテナ 髭ぴくり (たんと)
 

*スウィッチョとかスゥーイとかの
独特の鳴き声をする馬追が飛び入ってきた

キリギリスの一種らしいが
体一面の鮮やかな緑色と長過ぎる髭には
目を見張る見事さがある

2008年10月18日

■朝露(776)


★朝露や 郷の朝日の 眩しけり (たんと)
 

*早朝の戸外
夜露をいっぱい溜めた草木が
秋の清々しさを助長する

朝日が高くなるにつれて
大粒の露の玉が白くきらめく

2008年10月17日

■鰯雲(775)


★鰯雲 眼下にありて 裏返し (たんと)
 

*秋の空に広がる鰯雲を地上から見上げると
云わずと知れた秋の風情を感じるもの

ところが、飛行機の窓から見下ろす鰯雲には
その情趣が一味もふた味も異なってくる

陽の光を受けたウロコが真っ白に輝いていた

2008年10月16日

■秋の浪(774)


★久しきは 秋の白浪 シーガイア (たんと)
 

*今夏8月以来となる故郷帰り

上空から眺める日向灘
はるか先にはシーガイヤの"象徴ビル"

穏やかに見える海に白い波
静けさの中に秋の気配が漂う

2008年10月15日

■栗飯(773) ■08・10月例句会


★ふるさとの 山の香りや 栗ごはん (たんと)

*秋の味覚としての栗めしは格別なものだが
実際に口に入るまでには少々ヤッカイ過ぎる

鬼皮や渋皮を剥くのに
原始的な方法を踏襲しているためでもあるが
懐かしい故郷の香りプンプンの味は良いものだ

*お知らせ
本日よりしばらくの間留守にします。
何かと無礼をすると思いますので
悪しからずご容赦ください。

*************************
■08・10月例句会 

■句会 08.10月例会
■開催 08.10.14
■兼題 「椋鳥」「秋夕焼」「夜食」 自由

[投句]
★椋鳥や 作法知らずの 食べ散らし
若き日の ときめく恋や 秋夕焼…(入選)
★常連の 屋台の夜食 終電車 
★ふるさとの 山の香りや 栗ごはん
★浅漬けの 疎抜き大根 良き肴

2008年10月14日

■甘藷掘(772)


★甘藷(いも)掘るや 出でし姿は 薩摩っ子 (たんと)
 

*サツマイモとかカライモ、リュウキュウイモとも
別名を持つ甘藷の掘り上げ作業をした

ベニアズマと呼ばれる品種なので
蒸かして食べるとホコホク感は優れものだ

そういえば焼酎の原料になる品種は何というのだったかな…

2008年10月13日

■団栗(771)


★どんぐりの 背くらべして ころりんこ (たんと)
 

*ナラの木に混じってクヌギの実だろうか
ドングリがいっぱい転がり落ちていた

茶褐色で艶のある実、拾い集めると
瞬く間に手の平がイッパイになってくる

ポケットに入れて持ち帰り「背比べ」や「独楽」遊びをした

2008年10月12日

■赤い羽根(770)


★テディベア 私もつける 赤い羽根 (たんと)
 

*毎年、十月に入ると始まる赤い羽根募金運動は
駅頭などで活発な呼びかけがなされる

自宅でも町内会を通じて要請されるが
集まった募金は福祉事業に当てられるという

資金が効果的に役立てられることを願うばかり

2008年10月11日

■芋煮(769)


★農仲間 品評しつつ 芋煮かな (たんと)

*菜園仲間が集うって行う恒例の収穫祭

それぞれが丹精こめて作った作品についての
味の品評会でもある

さといも、にんじん、ごぼう、ねぎ…
それぞれがお互いの自慢の作品でもあるか

2008年10月10日

■秋澄む(768)


★一点の 蔭りなき空 秋澄めり (たんと) 

*澄み切った空気のなかで上空を見上げると
一面に広がるブルーの色

「秋澄む」とか「空澄む」「清秋」といった季語が
頭を掠める

その観点からの本日の写真はこれしかあるまい
("けがれなき色"の他は空気だけが写っています~♪)

2008年10月09日

■貴船菊(767)


★京の野に 揺るるが如く 貴船菊 (たんと)
 

*一般的には「秋明菊」と呼ばれる場合が多いのだろうが
京都の貴船に多く見られたことから
この「貴船菊」の名が付けられたらしい

花弁のように見えるのは花ではなくて萼片、
というのもヤヤコシイ話だ

2008年10月08日

■コスモス(766)


★コスモスや われも仲間と 黄花いふ (たんと)
 

*俳句の季語で使われる季語「コスモス」は
いわゆる「秋桜」とも称される花を指すものではあろう

が、見事に咲いている「黄花コスモス」を眺めていると
折角の写真をお蔵入りさせるのがもったいなくなった

両方ともにキク科のコスモス属なんだしぃ…

2008年10月07日

■がまずみの実(765)


★がまずみや 赤き血潮の 燃えたぎる (たんと)

*初夏に白い花を咲かせた後につけた
粒粒の実が真っ赤に色づいてきた

実を摘まむと我が指先は赤く染まってしまった
その昔、ガマズミの実で衣を染めていたことからの
命名というのも頷けることだ

*下右写真:今年5月下旬撮影

2008年10月06日

■木犀(764)


★木犀の かほりは風の 通る道 (たんと) 

*キンモクセイ独特の香りが
どこからとなくプ~ンと漂ってくる

香りを味わって初めて花の開花を知る
不思議な花だ

芳香が漂うことと秋の深まりは同次元かも知れぬ

2008年10月05日

■数珠玉(763)


★数珠玉の 生れし姿や 見え隠れ (たんと)
 

*剣の形をした葉はトウモロコシの葉っぱに似る
その葉の腋に出る花穂はピンク色で可愛い

花の下に群がり垂れる小さい莢は
熟してくるにつれて緑色から黒色、灰白色へと変化する

光沢が出てきた玉を糸に通し数珠を作る遊びがあったかな…

***************

*お詫びと訂正

この花の名前を「数珠玉」としましたが、これは私の一方的な独り合点による
思い違いによるもので、正しい名前は「紫露草(ツユクサ科)」のようです。

数珠玉の花は、Wikipediaでも紹介されているように、またKUMIさんや自然如さん
が指摘されておられるように「イネ科特有の花」なのですね。

恥ずかしながら私は数年来、この花はジュズダマと思い込んでいました。花の下の
ジュズみたいなタマに惑わされていたようです。ということが分かると、
この本来の花をこの目で見て写真に収めたい衝動に駆られるのですが…(笑)。

したがいまして、本日の「俳句と写真」は連動しておりませんので、
ご承知おき下さい。また、ご指摘いただいた皆様にお礼を申し上げ、あわせて
コメント頂いた皆様を混乱させてしまったことをお詫びいたします。(たんと)

2008年10月04日

■花梨の実(762)


★幼な児の 手より零るる 花梨の実 (たんと)
 

*洋ナシ型をした10センチ程もある大きな実で
子どもの手のひらに乗せると溢れ出る大きさだ

一見、美味しそうに見えるが生食は出来ず
果実酒や砂糖漬けなどに愛用されるらしい
これまで試したことはないが…

2008年10月03日

■秋の晴(761)


★カンバスの 青地に描く 秋の晴 (たんと) 

*このところ不順な天気が続いていたが
久しぶりに気持ちの良いお天道様に恵まれた

スカッと"抜けるような青空"が
一面に広がりこの上なく気分爽快となる

青いカンバスに描かれた朱色の絵の具が眩しい

2008年10月02日

■藤袴(760)


★星屑の 散りばみしごと 藤袴 (たんと)
 

*茎の先端に群がる紫色のツボミが咲き始めると
白いモジャモジャがパ~ッと広がる
まさに星屑が宇宙に散るような鮮やかさだ

「花弁の形が袴に似ている」からの命名らしいが
あまり似てないように思う…

2008年10月01日

■千日紅(759)


★ぼんぼんの よくも生きたり 千日紅 (たんと)
 

*ボンボンを思わせる可愛い花は
6月ごろから咲いていたと思うが
まだ元気に咲いている

いかにも長命な花は
花の名前「千日紅(千日草)」からすると宣なる哉だ