2008年11月30日
■葱抜く(819) ■11月の作句一覧
★泥付きの 葱抜く手先 香ぞ残る (たんと)

*葱は白菜と同様、冬野菜の代表選手のひとつで
利用法の高さもバツグンと言ってよかろう
特有の香気を持つが
それがまた薬味などに重宝される所以
ネギの入らない麺類なんかイタダケナイ…!?
★平成20年11月の作句一覧↓
2008年11月29日
■白菜(818)
★ずっしりと 重き白菜 横に抱く (たんと)

ボディーを触ってみると
程よい締まり具合になってきたことが窺われる
包丁で切り取って抱き上げる重量感も程良い
2008年11月28日
■大根引く(817)
2008年11月27日
■枯忍(816)
★惑星の 果つるが如く 枯忍 (たんと)

*丸型に作り上げた「しのぶ玉」は
夏の間、涼感のある緑を楽しませてくれるものだが
今やすっかり枯れ果てて様相が一変してしまった
木の枝にぶら下げている丸型の枯忍が
荒廃した「未来の地球」に見えたのは空夢であろう…
2008年11月26日
■冬の蝶(815)
★息ひそめ 暖を採りをり 冬の蝶 (たんと)

日当たりの良い一角で
まるで日向ぼっこをしているようでもあったが
冷え込んできた夕方には姿を見ることは出来なかった
あの黄色い蝶は何処へ行った…
2008年11月25日
■新酒(814)
★孫の注ぐ 新酒に酔ふて 歳重ぬ (たんと)

徒に馬齢を重ねているような気もするが
子、孫ら全員集合で祝ってくれた
ヌーヴォーには頬も緩んでくるというものか
2008年11月24日
■落葉(813)
★音もなき しじまに落葉 積まれをり (たんと)

積み重ねられた落ち葉の上を歩くと
カサカサと自分の足音だけが聞こえる静寂さ
見上げる木々の間から見える青空の面積も
次第に増してきたような気がする
2008年11月23日
■枯芙蓉(812)
★枯れてなほ 栄耀(えよう)栄華の 芙蓉かな (たんと)

*晩夏に大型の花を楽しませてくれた芙蓉が
すっかり枯れ果ててきた
かつて栄華を誇った時の面影は
もはや微塵もないものの
枯れてこそ誇れる美はしっかりと残されていた
2008年11月22日
■茶の花(811)
★茶の咲きて ふっくら母の 笑みし顔 (たんと)

ふっくらと膨らんだツボミが開花して
鮮やかな金のシベを披露する姿は
何とも健気で風情のあるもの
亡きオフクロの笑顔を思い出したのは何故だろうか
2008年11月21日
■山茱萸の実(810)
★山茱萸の 日ごと寂しき 朱の実かな (たんと)

*サンシュユの実が赤く熟れて
冬枯れ野のなかで愛嬌を振りまいている
「秋珊瑚(あきさんご)」の別名を持つだけあって
可愛さバツグンだが
鳥の餌食となって日ごと少なくなるのはザンネン
2008年11月20日
■烏瓜(809)
★温もりの ふんわり握る 烏瓜 (たんと)

*ヤブの中の木に絡みついて上へ上へと伸びる蔓
葉っぱは殆ど落ちてしまったが
真っ赤になってぶら下がっているカラスウリは
しっかりと健在であった
掌に握ったフンワリの感触がたまらなく良かった
2008年11月19日
■柿(808)
★よくもまあ 百の柿生る 大樹かな (たんと)

高さ30センチほどの木にびっしりついたヒメガキに
見事というほか言葉は無い
今年は柿の豊作年に当たるだろうか
鈴なりになった柿の木をあちこちで見かけたように思う
2008年11月18日
■夜半の冬(807)
★篤姫を 語り酌みけり 夜半の冬 (たんと)

*先般、友人と酒を酌み交わした際に店主が示してくれた
「篤姫」にはぞっこん惚れ込んでしまった
折りしも人気テレビドラマ「篤姫」が最終局面にあり
盃を重ねるほどに篤姫談義にも熱が入ってきた
1200人もの大奥が城外へ去るのを見届けた天璋院は…
2008年11月17日
■蕪洗ふ(806)
★撫でるごと 洗へば蕪の 艶やかし (たんと)

つるつると滑らかな表面は
見る見るうちに艶やかな色となってくる
楽しくも喜びの時でもある
さて、いかにして頂くことになるか
2008年11月16日
■据り蕪(805)
★寄り添ひて 暖をとりをり 据り蕪 (たんと)

*大蕪、小蕪と蕪にもいろいろあるもので
その中でも扁球の形で肥大していくのが
一般的なカブといえるだろうか
押しくら饅頭するように押し合いへし合いしつつも
お互いに大きくなっていく成長の過程が面白い
2008年11月15日
■大根(804)
★首出して 寒くはないか 畑大根 (たんと)

*ダイコンの名前は「大根(オオネ)」の音読に
由来するらしいが
ニョキニョキと地表に顔を出す青首系の根は
愛嬌さをも醸している
露わになっている首筋が如何にも寒そうだ
2008年11月14日
■赤蕪(803)
★赤蕪の 根もと覗けば 肌あらは (たんと)

*わが畑の赤カブ
間引き作業を怠ったので少し窮屈そうだが
冷え込みが厳しくなるにつれて
それなりの良い姿になってきた
足元の草を払って覗くと、赤い肌が露出していた
2008年11月13日
■冬の園(802)
★野趣に富む ぶだうもどきや 冬の園 (たんと)

*正式名は「ヨウシュヤマゴボウ(洋種山牛蒡)」
見るからに美味しそうな「ブドウ」の風体をしている
実を潰すと鮮明な汁がにじみ出てくる
昔はこれを"赤インク"として使ったらしいが真偽の程は分からない
根の部分は有毒だそうなので要注意…
2008年11月12日
■石蕗の花(801) ■08・11月例句会
★可も不可も 無き句会なり 石蕗の花 (たんと)

*句会の様子を思い浮かべながらの帰途
鮮やかなツワブキの黄色い花が眼に留まった
ツワブキは日陰でも明るさを誇示しているので
花の少ない時期にはひと際目立つもの
名前の通りの「ツヤのある蕗に似た葉」でもあるか
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■句会 08.11月例会
■開催 08.11.11
■兼題 「末枯」「鳰」「酉の市」 自由
[投句]
★末枯の 野に座し黙す 老いふたり
★「竹生島」 謡ひて鳰の 鳴きゐたり
★掻き寄せし 縁起熊手や 三の酉
★山茶花や 吾の足音を 聞きて散る・・・(入選)
★盆栽の 居間に御座して 紅葉狩
2008年11月11日
■冬青空(800)
★冬青空 ルビーのごとく 輝けり (たんと)

*寒さが忍び寄ってきて
落葉樹が見るからに寒そうな格好になってきた
殆ど裸木になりつつあるハナミズキは
紅葉が落ちて
ルビーのような朱色の実が露わになってきた
2008年11月10日
■姫椿(799)
★咲き初めて 早や散り初めぬ 姫椿 (たんと)

*晩秋から初冬にかけて楽しませてくれる
山茶花があちこちで見られるようになった
行きつけの公園でも数日前から咲き始めたが
今日は早くもハラハラと散り始めた
あまりにも早くないか「山茶花散る」
*「姫椿(ひめつばき)=「山茶花(さざんか)」の傍題季語
2008年11月09日
■飯桐の実(798)
★踏みてのち 見上げ知るなり 飯桐の実 (たんと)

通り掛かりの老夫婦から木の名前を聞かれたので
高い枝先を見上げ、指差しながら得意げに応えた
イイギリの実は房状になって地上に落ちているので
見上げて初めて気付くことが多いように思う
2008年11月08日
■今朝の冬(797)
★今朝の冬 鴨はのんびり 虹の中 (たんと)

*昨11月7日は二十四節気の一つ立冬
暦の上では早や冬の入りだそうだが
実感としてはかなり希薄な冬への突入といえる
公園の噴水池では鴨の群れが
虹の輪の中を気持ち良さそうに泳いでいた
2008年11月07日
■銀杏黄葉(796)
★大銀杏 一本だけの 黄金かな (たんと)

*我が家の小品盆栽の紅葉が進んできた
新緑の早春に始まったイチョウ葉の"一生"も
終盤に差し掛かってきたようだ
秋の黄葉が進むにつれて
落命寸前の絶頂期を迎えたというべきか
2008年11月06日
■菊人形(795)
★ピカチュウも 香に埋もれて 菊人形 (たんと)

*菊人形は等身大の"人間サマ"と思いきや
テレビなどでの人気キャラが登場した菊花展
愛好者自慢の品評会の風情は変わらないものの
人寄せのための苦肉の策でもあるか
現代の世相を反映しているというべきか
2008年11月05日
■菊花展(794)
★金銀の 賞の賑はふ 菊花展 (たんと)

厚物や管物、針物などの定番に混じって
懸崖などの盆栽仕立ても見事なもので
菊師の日頃の丹精振りが窺われるところ
○○賞の札の大き過ぎるのはイタダケナイが…
2008年11月04日
■紅葉酒(793)
★染めて散る 色葉拾ひて 紅葉酒 (たんと)

秋の山野に入り紅葉を踏み分け歩くのは
格別なものだが
身近なところでも紅葉狩りは出来るもので
拾い集めた紅葉を室内に飾る、安直な楽しみ方だ
2008年11月03日
■破芭蕉(792)
★散りじりに 吹き払はれて 破芭蕉 (たんと)

『♪山颪、松の風吹き払ひ吹き払ひ
花も千草も散りじりに
花も千草も散りじりになれば
芭蕉ハ破れて残りけり…♪』(謡曲「芭蕉」より)
(画像は故郷にて10月下旬撮影)
2008年11月02日
■蕎麦(791)
★麺棒の 転ぶ蕎麦打ち 白絨毯 (たんと)


*秋蕎麦の白い花が咲き乱れていた
まるで白い絨毯が一面に敷き詰められたように
秋も深まって間もなく刈り取りが始まり
新蕎麦の風味ある味わいを楽しむことになる
ザルの新ソバ、たらふく食べたくなったなぁ
(ふるさとにて)
2008年11月01日
■灯火親し(790)
★灯火親し 母の声する 枕の辺 (たんと)

*日暮れが早く夜が長くなる季節
読書勉学に適した時節でもあるというべきか
かつての少年の日の秋の夜
隙間風が入ってきた枕辺の灯火の下で
話してくれた母親の声が聞こえてくる
(宮崎・民家園にて)

















