2009年04月30日
■葱坊主(970) ■4月の作句一覧
我を張って
悪びれもせず
葱坊主

*収穫しそびれて
放ったらかしにしていた葱
その頭につける葱の花、通称ネギボウズが
俄かに賑やかになってきた
蔑ろにされての仕返しでもないだろうけど
■平成21年4月の作句一覧
《平成21年4月》
No.941 (雀の子) 古庭に亡父(ちち)の影見ゆ雀の子 (090401)
No.942 (雪柳) 南国で吹雪くがごとく雪柳 (090402)
No.943 (蓬生) 蓬生のあるじ亡き家古時計 (090403)
No.944 (花冷え) 花冷えのそぞろ歩きは無口がち (090404)
No.945 (神武天皇忌) 宮の居の流鏑馬凛凛し神武天皇忌 (090405)
No.946 (蘇枋) 孤独なる蘇枋は密と住ひける (090406)
No.947 (散る桜) 散る桜肩にひとひら止まりける (090407)
No.948 (日向水木) 久闊のえびの高原日向水木 (090408)
No.949 (鹿の子) 寄り添ふて出迎へ呉れし鹿の子かな (090409)
No.950 (菜の花) 菜の花や夷守岳(ひなもりだけ)の柔和さよ (090410)
No.951 (竹の子) 竹の子の百枚剥けばすっぽんぽん (090411)
No.952 (多羅の芽) 山守の講釈ありて多羅芽摘む (090412)
No.953 (風光る) 県庁は観光名所風光る (090413)
No.954 (樟若葉) 畏くも光り噴き出づ樟若葉 (090414)
No.955 (灰汁巻き) 灰汁巻きを食へば婆やの声聞こゆ (090415)
No.956 (地頭鶏) 地頭鶏(じどっこ)を口にしたれば地の焼酎 (090416)
No.957 (一人静) 恋ひ慕ふひとり静の狂ひ舞 (090417)
No.958 (鶯) 鶯の静寂(しじま)を破る澄みし声 (090418)
No.959 (芝桜) じゅうたんの地に這ふ如く芝桜 (090419)
No.960 (チューリップ) 赤咲けば桃も出づなりチューリップ (090420)
No.961 (花水木) ポトマック咲くや日本の花水木 (090421)
No.962 (もみじ咲く) をさな児の手より零れてもみじ咲く (090422)
No.963 (げんげ田) げんげ田に鞄忘れて校帰り (090423)
No.964 (春日傘) 花園の女人おしゃべり春日傘 (090424)
No.965 (桃) 桃咲いて照手の恋の実るごと (090425)
No.966 (麦) 只管に生き来し証し青き麦 (090426)
No.967 (石楠花) 石楠花や真っ赤に燃えて呵呵大笑 (090427)
No.968 (豌豆の花) 介助せば蔓は生き生き豌豆咲く (090428)
No.969 (蝶) てふてふの飛ぶ道のあり野菜畑 (090429)
No.970 (葱坊主) 我を張って悪びれもせず葱坊主 (090430)
《4月例句会・4月14日》・吟行(相模原・横山丘陵緑地)
自由 (木下闇) 朽ちかけの丸太に座せば木下闇
自由 (若楓) 若楓天の隙間を埋めてをり
自由 (春落葉) 深閑の小径にひらり春落葉・・・(入選)
自由 (一輪草) 道祖神ぽつんとお在し一輪草・・・(入選)
自由 (著莪の花) ひそとして柴胡が原の著莪の花
2009年04月29日
■蝶(969)
てふてふの
飛ぶ道のあり
野菜畑
*モンシロチョウが我が菜園で舞い始めた
春キャベツがお気に入りのようで
離れたかと思うと直ぐにひらひらと戻ってくる
まるで飛行コースが決まっているかのよう
対で行動しているので恋人同士なのだろう
2009年04月28日
■豌豆の花(968)
介助せば
蔓は生き生き
豌豆咲く
*エンドウの花が次から次へと咲き出した
蝶の形をしてとても美しい花
支柱に絡みながら先へ先へと伸びる蔓は
自由奔放に伸び続ける
柔らかい莢も次第に大きくなってくる
2009年04月27日
■石楠花(967)
石楠花や
真っ赤に燃えて
呵呵大笑
*細長い葉の先端に固まるようにして
とても大きな花を付ける
色は淡紅のほか白、赤、黄など
鮮やかさ、豪華さは格別
破顔一笑、呵呵大笑してるかのよう
2009年04月26日
■麦(966)
只管に
生き来し証し
青き麦
*麦の穂が一面に広がっている麦畑
晩秋から初冬にかけて蒔かれた麦は
今や青々とした穂状となって風に揺らいでいる
寒い冬をひたすら生き抜いてきたアカシでもある
やがて黄みを帯びて成熟して行くのであろう
2009年04月25日
■桃(965)
桃咲いて
照手の恋の
実るごと
*公園に桃の花「照手桃」が咲き始めて久しい
「てるて伝説」にちなんで改良育成された花桃で
「照手紅」とか「照手白」「照手桃」などと呼ばれている
小栗判官との恋物語の主人公である美女・照手姫
その雰囲気を髣髴とさせる花といえないだろうか
*てるて伝説:
照手姫は江戸時代に歌舞伎などで知られた「小栗判官物」の主人公で、
照手姫と小栗判官にまつわる伝承が当地に残されている。
2009年04月24日
■春日傘(964)
花園の
女人おしゃべり
春日傘
*真夏を思わせるような公園でのひととき
休憩所のガラス窓越しに外を眺めていると
パラソル差してゆったり歩くご婦人連れ
急遽、望遠レンズ取り出してシャッター押したら
ピンボケ、手振れの不始末でした…
2009年04月23日
■げんげ田(963)
げんげ田に
鞄忘れて
校帰り
*特定のスポットに出かけないと
容易には見ることの出来ない貴重な風景
「れんげばたけ」に出会った
小さい頃の学校帰りに道草した懐かしい風景
「春の田園風景」には欠かせない花でもあるか
2009年04月22日
■もみじ咲く(962)
をさな児の
手より零れて
もみじ咲く
*幼ない児の手形のようなモミジの若葉は
なかなか見ごたえのあるものだが
その小さな手の平から零れるように咲く可愛い花
これこそはこの時期なればこそ見られる
珠玉といえないだろうか
2009年04月21日
■花水木(961)
ポトマック
咲くや日本の
花水木
*明治45年に当時の東京市長であった尾崎行雄が
日本の桜をワシントン市に贈った返礼として
大正4年にアメリカハナミズキが贈られた
相模原市津久井の「尾崎咢堂記念館」前庭には
日米友好親善のハナミズキ白・紅花種2本が植栽されている
(写真のハナミズキは「尾崎咢堂記念館」前庭のものではありません)
2009年04月20日
■チューリップ(960)
赤咲けば
桃も出づなり
チューリップ
*赤や黄色、白色に混じって
桃色、紫色、さては黒褐色などなど
多彩なチューリップを見かけるようになった
色の多彩さだけでなく
八重咲きとか絞りなど、品種改良の多様化は進む
2009年04月19日
■芝桜(959)
じゅうたんの
地に這ふ如く
芝桜
*相模川の岸辺に設けられた約1.4kmの「芝桜ライン」
まるでピンクの絨毯を敷き詰めたようで見事なもの
地元愛好会の奉仕によって植栽されたもので
ここまで育て上げたのには感服
今まさに見頃を迎えちょっとした名所になろうとしている
2009年04月18日
■鶯(958)
鶯の
静寂(しじま)を破る
澄みし声
*先だっての吟行句会の開催場所
「横山丘陵緑地」は豊かな自然が保全され
野鳥や野草の観察の場でもある
深閑とした樹林の中で
ホーホケキョの甲高い声が響き渡っていた
2009年04月17日
■一人静(957)
恋ひ慕ふ
ひとり静の
狂ひ舞
*質素ながらも気品を感じさせる花
一人静が今年も我が庭先に
顔を見せてくれた
義経の愛妾静が吉野で舞を演じたので
「吉野静」(傍題)とも呼ぶらしい
2009年04月16日
■地頭鶏(956)
地頭鶏(じどっこ)を
口にしたれば
地の焼酎
*宮崎の地鶏「じどっこ」は
かつて島津藩の地頭職に献上したことからの命名だとか
炭火焼きにしたモモ肉は
柔らかい食感と身の引き締まった弾力が特徴で
これを目の前にすれば自ずと特定の飲み物がある
(無季句になっちまいました…♪)
*21回にわたる「故郷シリーズ」は取り敢えずこれにて終了とします。
2009年04月15日
■灰汁巻き(955) ■09・4月例句会
灰汁巻きを
食へば婆やの
声聞こゆ
*鹿児島、宮崎など南九州で親しまれている
独特な季節もの食料品
現在では一年を通じて食することが出来るが
本来は端午の節句に作られていたものだ
口にするたびに思い出されるのは少年期のバアバのこと
*灰汁巻き
=一晩、灰汁(あく)に浸けていたもち米を同じく灰汁に
浸けていた竹の皮で包み糸で縛り、灰汁汁で長時間炊き上げたもの。
白(黒)砂糖、きな粉を混ぜて食べるのが一般的か。当地では「ちまき」
と呼ばれており、いわゆる「粽(ちまき)」と味、製法など似通っている。
*************************
■句会 09.4月例会・吟行(相模原・横山丘陵緑地)
■開催 09.4.14
[投句]
★朽ちかけの丸太に座せば木下闇
★若楓天の隙間を埋めてをり
★深閑の小径にひらり春落葉・・・(入選)
★道祖神ぽつんとお在し一輪草・・・(入選)
★ひそとして柴胡が原の著莪の花
*「木下闇」「若楓」は『夏季語につき入選としない。来月投句であればOK』との先生評。
そんなものなのかなぁ!
2009年04月14日
■樟若葉(954)
畏くも
光り噴き出づ
樟若葉

*クスノキの若葉がきれいだ
新葉のうちは赤褐色、裏は深い緑色で
このうえもなく若芽が美しい
宮崎神宮の神木も見事だが
県庁前の楠通りでも鬱蒼と覆い繁っていた
(宮崎神宮にて、下右は県庁前・楠通り)
2009年04月13日
■風光る(953)
県庁は
観光名所
風光る
*良くも悪くも
名物知事の存在で話題の宮崎
その県庁には時に観光バスが乗り入れたりの
賑わいを見せている
願わくば澄んだ青空の如き県勢発展だが
2009年04月12日
■多羅の芽(952)
山守の
講釈ありて
多羅芽摘む

*「多羅の新芽は
枝の先端に付く頂芽だけを摘み
脇芽や胴芽は摘まないで
来年のために残しておくのですよ~」
さすがは山守の弁。「しかと承知しました」
2009年04月11日
2009年04月10日
■菜の花(950)
菜の花や
夷守岳 (ひなもりだけ)の
柔和さよ
(宮崎・生駒高原、09/4/1撮影)
*菜の花が咲き乱れる花の高原
"生駒富士"とも呼ばれる夷守岳(標高1344m)を
背景とする景観は表現しがたい絵
ポピーが咲き揃うに時期尚早だったのは残念であったが
秋には一面がコスモスの花で埋め尽くされることだろう
2009年04月09日
■鹿の子(949)
寄り添ふて
出迎へ呉れし
鹿の子かな
(宮崎・えびの高原、09/4/1撮影)
*慣れ親しんだ故郷を後にして再び元の生活に戻りました。留守中の
ご無礼にもかかわりませずご丁寧なコメントなどを頂戴しまして
有難うございます。本日以降、また普段の生活に戻れると思いますので
よろしくお付き合いの程をお願いいたします。
なお、当分の間は撮り溜めた里の風景などをご紹介できれば良いなと
考えております。
2009年04月08日
2009年04月07日
2009年04月06日
2009年04月05日
■神武天皇忌(945)
宮の居の
流鏑馬凛凛し
神武天皇忌
*宮崎神宮の神事。
長く途絶えていたが紀元2600年(昭和15年)の奉祝行事で
五穀豊穣を願う神事として復活、現在に至っている。
(祭事の行われる4月3日は初代天皇・神武天皇崩御の日に当たる)
*頂きましたコメントへの対応などご無礼しております。

