2009年11月30日
■ダリア(1184) ■11月の作句一覧
皇帝の
ダリアてふ花
見上げたる
*「皇帝ダリア」という名のダリアを
最近あちこちで見かけるようになった
何やらの威厳を持つ目立つ花だ
「ダリア(夏の季語)」と同じ「キク科、ダリア属」なのに
この季節にどうして咲くのかな…
皇帝のダリアてふ花見上げたる
■平成21年11月の作句一覧
《平成21年11月》
No.1155 (石蕗の花) 赤き実の樹下に真っ黄石蕗の花 (091101)
No.1156 (冬櫻) どんよりの空に凛たり冬櫻 (091102)
No.1157 (熟柿) 丸舟をくり貫き食ぶる熟柿かな (091103)
No.1158 (千日紅)千日紅背筋伸ばして老い知らず (091104)
No.1159 (水木の実)賑やかに鳥の声して水木の実 (091105)
No.1160 (芙蓉の実) 酔人の饗宴果てて芙蓉の実 (091106)
No.1161 (秋珊瑚) 赤々と夕陽の燃えて秋珊瑚 (091107)
No.1162 (冬立つ) 冬立てばマツイヒデキに紙吹雪 (091108)
No.1163 (新松子) 空青く初々しきは新松子 (091109)
No.1164 (菊花展)管物の講釈止まぬ菊花展 (091110)
No.1165 (柿) 鈴生りは斯くの如きか柿たわわ (091111)
No.1166 (独活の実) 独活の実の見張る畑に黒ダイヤ (091112)
No.1167 (鷹の爪) 激辛や口をへの字の鷹の爪 (091113)
No.1168 (衣被) 三つ指で摘まめばつるり衣被 (091114)
No.1169 (生姜掘る) 地に眠る香り起こして生姜掘る (091115)
No.1170 (蕪引)押し競の身動き出来ず蕪(かぶら)引く (091116)
No.1171 (葱洗ふ) 色白の美脚露はに葱洗ふ (091117)
No.1172 (紫蘇の実) 紫蘇の実をしごき指嗅ぐ夕餉膳 (091118)
No.1173 (秋惜しむ) ごんずいのくれなゐ弾け秋惜しむ (091119)
No.1174 (檀の実) 亡き師匠笑みてゐるよに檀(まゆみ)の実 (091120)
No.1175 (紅葉) 全山にもみぢの燃えて滝しぶく (091121)
No.1176 (冬の霧) 竜神の潜む山峡冬の霧 (091122)
No.1177 (冬紅葉) 岸壁に錦散りばめ冬紅葉 (091123)
No.1178 (紅葉散る) 四度の滝飛沫に煙り紅葉散る (091124)
No.1179 (落鮎) 串刺しの落鮎捩れ火の猛る (091125)
No.1180 (鯛焼) 鯛焼の餡子食みだし息はずむ (091126)
No.1181 (紅葉) 大木の紅葉愛づごと吾の小部屋 (091127)
No.1182 (新酒) 老い賜ふヌーヴォーと云ふ新酒かな (091128)
No.1183 (枇杷の花) 気付かれず見向きもされず枇杷の花 (091129)
No.1184 (ダリア) 皇帝のダリアてふ花見上げたる (091130)
《11月例句会・11月10日》
兼題 (短日) 暮早し畝のも一つ急がねば
兼題 (鴨) 鴨鍋の店主偲びて地下酒場・・・(入選)
兼題 (七五三) 爺婆も妙に着飾る七五三
自由 (ブロッコリー) 農の手の五指にずっしりブロッコリー
席題 (小春) 小春日の鍬休む農昼寝時
2009年11月29日
■枇杷の花(1183)
気付かれず
見向きもされず
枇杷の花
*枝の先端に
葉っぱに隠れるように
ひっそりと咲く
通り掛かりの誰も目に留めてくれない
寂しい雰囲気を持つ枇杷の花
気付かれず見向きもされず枇杷の花
2009年11月28日
■新酒(1182)
老い賜ふ
ヌーヴォーと云ふ
新酒かな
*息子、嫁、孫達が勢ぞろいした
ボジョレーヌーヴォー2009なるものの差し入れ
入手し難いものらしいが
それほどの価値ある美味さとも思えぬ
などと野暮なことを宣ってはイカンイカン
老い賜ふヌーヴォーと云ふ新酒かな
2009年11月27日
■紅葉(1181)
大木の
紅葉愛づごと
吾の小部屋
*我が小品盆栽カエデ
例年になく紅葉のしぶりがイマイチだが
まあ、それなりの雰囲気はありそう
ソファーに寝そべって
紅葉狩りでもやるかいのぉ
大木の紅葉愛づごと吾の小部屋
2009年11月26日
■鯛焼(1180)
鯛焼の
餡子食み出し
息はずむ
*鯛焼き屋さんの行列に並んだ
小豆餡があればクリーム餡たっぷりのものも
さて最初に口にするはアタマかシッポか
どちらにするべえ一瞬の躊躇…♪
(竜神大吊橋入り口付近の売店にて)
鯛焼の餡子食み出し息はずむ
2009年11月25日
■落鮎(1179)
串刺しの
落鮎捩れ
火の猛る
*漂ってくる芳ばしい香りに誘われて
鮎の塩焼きを食った
清流久慈川で獲れた名にし負う天然ものとあれば
味もさすがであった
串に刺されて身体を捩っている姿が哀れではあったが
(袋田の滝入り口付近の売店にて)
串刺しの落鮎捩れ火の猛る
2009年11月24日
■紅葉散る(1178)
四度の滝
飛沫に煙り
紅葉散る
*日本三名瀑の一つ袋田の滝は幅73m、高さ120m
昨年9月に完成した新観瀑台へエレベーターで昇ると
最上段を含めた滝の全景を観賞することが出来る
大岸壁を四段に流れることから別名を「四度の滝」と呼ぶ
西行法師が「四季折々に四度の良さがある」と褒め称えた説もある
四度の滝飛沫(しぶき)に煙り紅葉散る
2009年11月23日
2009年11月22日
■冬の霧(1176)
竜神の
潜む山峡
冬の霧
*茨城・常陸太田市の竜神大吊橋は
竜神ダムを跨ぐように架けられた橋で
歩行者専用の橋として本州一の長さを誇る
かつて竜神が潜んでいたという神秘性もある峡谷
折からの「紅葉まつり」で賑わっていた
竜神の潜む山峡冬の霧
2009年11月21日
■紅葉(1175)
全山に
もみぢの燃えて
滝しぶく
*紅葉まつりで賑わう「袋田の滝」周辺に出かけた
生憎の天候になったのは普段の行いの祟りか
紅葉狩りをそれなりに出来たのは何より
四段に落下する水量の激しさはさすが
日本三名瀑のひとつである所以だ
全山にもみぢの燃えて滝しぶく
2009年11月20日
■檀の実(1174)
亡き師匠
笑みてゐるよに
檀(まゆみ)の実
*昨日の「ごんずいの実」(kemmさん)に続いて
今日は「檀(まゆみ)の実」
先だって陽だまりさんの「真弓の実」を拝見して以来
暖めていた句材
亡くなった謡の師匠が眼前にちらつく
亡き師匠笑みてゐるよに檀(まゆみ)の実
2009年11月19日
■秋惜しむ(1173)
ごんずいの
くれなゐ弾け
秋惜しむ


*11月初旬に撮影した「権萃(ごんずい)」の赤い実
出番の機会なくお蔵入りになっていたが
先般(09/11/14)のkemmさんの「権萃の実」写俳に
刺激されて日の目を当てることにした
kemmさん、私のはこんなものでした~♪
ごんずいのくれなゐ弾け秋惜しむ
2009年11月18日
■紫蘇の実(1172)
紫蘇の実を
しごき指嗅ぐ
夕餉膳
*夏の終わりの頃に付けていた花と実は
すっかり枯れ果て
かつての面影は見られない
が、中に入っている芥子粒ほどの実をしごくと
香りがしっかりと残っていた
紫蘇の実をしごき指嗅ぐ夕餉膳
2009年11月17日
■葱洗ふ(1171)
色白の
美脚露はに
葱洗ふ

*葱を食するのは苦手…
時として耳にする言葉だ
あの特有の香気が原因しているのだろうか
これほど利用範囲の高いものはないと思うが
泥つきを洗う水の冷たさを感じるようになってきた
色白の美脚露はに葱洗ふ
**本日は早朝より外出します。帰宅は夜遅くなりますので
頂きましたコメントへの返事は失礼致します。
2009年11月16日
■蕪引(1170)
押し競の
身動き出来ず
蕪(かぶら)引く
*蕪の品種は多彩で
大小いろいろ
色も白があれば紫、紅など鮮やか
生育の仕方は一般的な大根と異なり
肩を寄せ合って育つのが愛らしく面白い
押し競の身動き出来ず蕪(かぶら)引く
**写真はいわゆるカブラではありません
2009年11月15日
■生姜掘る(1169)
地に眠る
香り起こして
生姜掘る
*ショウガの葉が黄ばみ始めた
堀上げると
ぷ~んと漂う香り
甘酢漬けか味噌漬けか
薬味としても欠かせない
地に眠る香り起こして生姜掘る
2009年11月14日
■衣被(1168)
三つ指で
摘まめばつるり
衣被
*一時の日照りの影響が懸念されていた今年の里芋
どうやらまずまずの成果といって良さそう
里芋といえば言わずと知れたキヌカヅキ
茹でた小芋を皮付きのままツルリ
塩を少し付けてパクリ、たまらん酒の友
三つ指で摘まめばつるり衣被
2009年11月13日
■鷹の爪(1167)
激辛に
口をへの字の
鷹の爪
*夏の暑い時に咲いていた白い花は
青い実となり
秋の深まりとともに赤く色づいて来た
姿かたちといい、鮮やかな朱色といい
「鷹の爪」と呼ばれるに相応しい鋭さだ
激辛に口をへの字の鷹の爪
2009年11月12日
■独活の実(1166)
独活の実の
見張る畑に
黒ダイヤ
*畑の隅に植えっぱなしにしているヤマウド
ボンボンのような形で咲いていた白い花は
青い実となり、今、黒く熟してきた
まるで黒いダイヤが
散りばめられているように輝く
独活の実の見張る畑に黒ダイヤ
2009年11月11日
■柿(1165) ■09・11月例句会
鈴生りは
斯くの如きか
柿たわわ
*今年の柿が不作なのは
去年が出来過ぎだったからだそうな
たわわに実っている姿を見ると
果たしてそうなのかどうか良くわからない
それにしても柿って美味しいものだよね
鈴生りは斯くの如きか柿たわわ
*************************
■句会 09.11月例会
■開催 09.11.10
■兼題 「短日」「鴨」「七五三」 自由
■席題 「小春」
[投句]
★暮早し畝のも一つ急がねば
★鴨鍋の店主偲びて地下酒場・・・(入選)
★爺婆も妙に着飾る七五三
★農の手の五指にずっしりブロッコリー
★小春日の鍬休む農昼寝時
2009年11月10日
■菊花展(1164)
管物の
講釈止まぬ
菊花展
*各地で菊の展示会が盛んだ
金銀賞や○○賞など多数の札がぶら下がっている
素人には優劣の判断は付きかねる作品だらけ
管物(くだもの)があれば厚物(あつもの)などなど
係りに聞くと得意満面の説明は止まることを知らない
管物の講釈止まぬ菊花展
2009年11月09日
■新松子(1163)
空青く
初々しきは
新松子
*澄み切った秋空の下
松の葉に覆い被さるように隠れている松笠
青々として初々しいタマゴ型は
間もなく熟して
茶褐色の松ボックリとなっていく
**冬に入りましたが、暫くは「秋」の感覚が抜け切れないようです
空青く初々しきは新松子(しんちぢり)
2009年11月08日
■冬立つ(1162)
冬立てば
マツイヒデキに
紙吹雪
*大リーグのワールドシリーズを制したヤンキース
その優勝パレードが7日(日本時間)行われ
車上の松井選手に対し100万人以上のファンから
「MVP! MVP!」の大合唱がわき上がったとか
折りしもの"立冬の日"は胸のすく一日となった
冬立てばマツイヒデキに紙吹雪
**上写真は朝日新聞夕刊(09/11/7)
下写真はNHKBSテレビ画面(09/11/5)より、いずれも拝借しました
2009年11月07日
■秋珊瑚(1161)
赤々と
夕陽の燃えて
秋珊瑚

*早春、葉に先駆けて咲かす黄色い小花
その可憐さが目に焼きついて離れない
花後についた楕円形の青い実は今、赤く熟した
グミのようでありサンゴにも似る美しさ
鳥の馳走になってしまうのが惜しい
赤々と夕陽の燃えて秋珊瑚
**秋珊瑚=「山茱萸(さんしゅゆ)の実」の傍題季語
***下写真は09年2月下旬撮影
2009年11月06日
■芙蓉の実(1160)
酔人の
饗宴果てて
芙蓉の実
*8、9月頃、夕方になるにつれて
白からピンクに染まっていた酔芙蓉の花
"酔っ払いの顔"の変化を連想させるものであったが
今、硬い毛に覆われた果実となった
秋の深まりを感じさせる侘しい情景
酔人の饗宴果てて芙蓉の実
2009年11月05日
■水木の実(1159)
賑やかに
鳥の声して
水木の実
*大木のミズキ、高さ20mもあろうか
枝先につけていた赤い実は
秋の深まりとともに
暗紫色を帯びてきた
ヒヨが群れ食い荒らしている
**アメリカ産のハナミズキとは別種
賑やかに鳥の声して水木の実
2009年11月04日
■千日紅(1158)
千日紅
背筋伸ばして
老い知らず
*この花は真夏の頃にも咲いていたので
とにかく長い生命力だ
「百日草」よりも開花期が長いので
「千日」と呼ばれるのだとか
背筋を伸ばしたところなど見ていて気持ちが良い
千日紅背筋伸ばして老い知らず
2009年11月03日
■熟柿(1157)
丸舟を
くり貫き食ぶる
熟柿かな
*甘くてシャキシャキ感のある柿
この季節ならではの大好き果物だ
噛んで歯ごたえあるのも良いものだが
トロトロに熟したのを
スプーンで掬いながらもまた美味なり
丸舟をくり貫き食ぶる熟柿かな
2009年11月02日
■冬櫻(1156)
どんよりの
空に凛たり
冬櫻
*行きつけの公園に桜の花が咲いていた
この時期に櫻とは奇異な感じもするが
標札を見ると「十月櫻」とある
折からの曇天の肌寒さの中で
凛とした姿が儚く感じられた
どんよりの空に凛たり冬櫻
2009年11月01日
■石蕗の花(1155)
赤き実の
樹下に真っ黄
石蕗の花
*ツワブキの花が咲いていた
長い花茎の頭に
鮮やかな黄色い花を付ける
眩しいばかりの黄色が
頭上の赤いサンシュユと競っていた
赤き実の樹下に真っ黄石蕗の花

