2008年05月31日
花菱草
咲き満ちて鉄路埋めし金英花
秩父鉄道長瀞駅近くの畑です。畑の持ち主が毎年咲かせてくれます。畑一面の花菱草が満開をむかえています。ここは誰でも自由に入る事ができます。京浜東北線や総武線、中央線などをイメージした車両も走る、秩父鉄道の線路がすぐ側にあります。土、日になると、花菱草とSLを撮影するカメラマンが三脚を並べます。今日は雨でしたが、5、6人の人がカメラを構えていました。 車両が半分隠れる程咲いています。コスモスの種も一緒に蒔いたので、コスモスが花菱草と同じ背丈になりました。 夏の終わりから秋にかけて、今度はコスモスとSLを撮影するカメラマンでこの場所は一杯になります。
2008年05月29日
桑の実
桑の実や唇染めし日は遙か


摘む人も絶えて巨木の桑みのる

桑の実が実る頃になると、子供の頃を思い出します。秩父では、桑の実の事を「どどめ」といいました。遊びから帰った私に、母が「どどめを食ってきたな」と言いました。私は「食ってねえよ」と答えました。母は大声で笑い出しました。私の唇は紫色をしていました。
物のない時代で、何の生地で縫ったかは知りませんが、一つしかない白い半ズボンを穿いていました。ある時、桑の実を摘んで、ズボンのポケットに詰め込んで遊んでいました。家に帰ってきた時には、白い半ズボンの両側が紫に染まっていました。この時は、母からしこたま怒られました。
仕事先の駐車場の側に、桑の巨木があり、桑の実がビッシリなっています。養蚕をする人がいなくなり、放置されています。時々、鳥が甘くなった実から食べていきます。
2008年05月26日
生存競争3
命懸けし鮎解禁の朝までは

5月15日-生存競争、5月19日-生存競争2の続きですが、ユーモアの入り込めない、人と川鵜の生存をかけた闘いが、今人知れず行われています。川の入り口でこんな看板を見かけました。
秩父地区の荒川の鮎の解禁は6月1日、午前5時と決まっています。一斉に鮎釣りの竿が並びます。漁業共同組合では、4月から稚鮎を4240kg放流し育ててきました。6月からの鮎解禁にそなえ、大勢の釣り人に来てもらい、それで生計を立てているからです。
川鵜も生きる為に、川に潜って見つけた魚を飲み込みます。例えそれが鮎であったとしても。
人も生きるため、川鵜も生きるために、水のきれいな川に悲しい銃声が響いているのでしょうか。
2008年05月24日
2008年05月23日
天空のポピー
天と地の真中に咲きしポピーかな

5月22日撮影
風そよぎポピーゆらゆら右左

見晴るかす老爺の背なや遠青嶺

ここは彩の国ふれあい牧場(秩父高原牧場)です。皆野町三沢地区と、東秩父村にまたがる牧場です。標高270㍍から766㍍の所にあり、東京ドーム75個分の広さがあります。
乳牛が230頭放牧されています。羊や山羊、ウサギと触れる事ができます。
今、標高500㍍の斜面に、約1000万本のシャーレーポピーが咲いています。「天空を彩るポピー」と呼ばれています。まだ七分咲きですが、大勢の人が訪れていました。
先日の強風と大雨で、大分倒されていましたが、今週末見頃をむかえ、ポピー祭りが行われるという事です。
2008年05月21日
花菱草
花菱草丘に広がる黄と空と


花菱草世話せし人の夢ひらく

秩父鉄道長瀞駅近くの斜面の畑です。今年も花菱草が咲きだしました。ここは個人の畑で、訪れる人の姿も疎らです。
花菱草の名所は、駅を挟んで反対側にある、宝登山神社の参道脇の国重要文化財「旧新井家住宅」の南側丘陵地に、12000平方㍍の広場があり、今、花菱草が満開をむかえ、新しい観光スポットとして人気があると、21日付けの新聞で紹介されていました。
ここの畑に毎年種を蒔き、花を咲かせてくれる人はどんな人かお会いした事はありません。監視もしてないし、人が訪れようよ訪れまいと、花だけが静かに咲いています。
花菱草の花言葉は、「希望」とか「和解」だそうですが、人の心を和ませてくれることには変わりありません。育ててくれた人に感謝しながら見てきました。
2008年05月18日
空木の花
卯花咲く道懐かしき歌有りし


秩父市ミューズパークの遊歩道に、四、五人のご婦人が集まって、声高に喋っていました。
「これ、何という花かしら」
「卯の花よ、歌にあるでしょう、♪卯の花の匂う垣根に、ホトトギス、早も来鳴きて、忍音もらす夏は来ぬ♪♪・・・・あれよ」
「これがあの卯の花なのね」
「卯の花っておからの事も言うんじゃない?」
「おからもそう呼ぶけど、これが本当の卯の花よ」
「へー」
正確ではありませんが、こんな会話だったと思います。
そのお喋りの元気な事。
そして、誰ともなく「夏は来ぬ」の歌を歌い始めました。ハミングしている人もいました。決して上手とは言えませんでしたが(失礼!)、懐かしい響きがありました。
まだ、何かをお喋りしていましたが、静かにそこを離れました。
2008年05月15日
生存競争
青鷺や羽根を休めし水辺かな

潜水の合間首出す川鵜かな

青鷺や水辺安らぐ場とならず

仕事の前に食事をとる、荒川の河川敷です。 青鷺が浅瀬で魚を狙っていました。魚を狙っては首を下げ、魚が逃げると、また少し歩いたりして、自分の餌場とばかり、のんびりと浅瀬を歩いていました。
その時、川鵜がいきなり水の中から現れました。青鷺はビックリしたように伸び上がり、しばらく川鵜を見ていました。川鵜も青鷺を見ていました。睨めっこをしているように見えました。
やがて、青鷺の方が慌てたように飛び去って行きました。
生存競争の厳しさは、鳥の世界にもあるようです。
2008年05月12日
解体

壊されし工場あはれ走り梅雨

1925年に、旧秩父セメント(現太平洋セメント)の最初の工場として完成した、秩父第一プラントの解体作業が、5月12日から始まりました。
正面の武甲山から採掘した石灰岩で、セメントを長い間生産してきましたが、技術革新が進み、第二、第三プラントの完成と共に、その役目を終えて、2000年に操業を休止し、2004年に閉鎖されていました。
武甲山を切り刻み、山の形まで変えてきた犯人ですが、大正、昭和、平成と生き抜いてきた工場が、やがて消えていくと思うと一抹の寂しさを覚えます。
来年5月末に解体作業が終了予定で、その後跡地利用の協議に入るそうですが、11万5000平方㍍の跡地が、市民の為に使われるような記事が載ったのが、せめてもの救いです。
梅雨を思わせるような寒い日に、解体作業が始まりました。
2008年05月07日
柿若葉
日を集め実りの備え柿若葉

連休で人が落ち着かない日々を送っている間に、木々は新芽から若葉に変わってきました。柿の葉も日の光を一杯浴びて、花を咲かせ、実を生らせる準備をしているようです。
2008年05月06日
お遍路の風景最終回
清和なる日に結願の札所かな



連休最終日。今日が一番良い日になりました。薫風が心地よく吹く中を、札所巡りに行きました。5年前に、札所巡りは一度終わっていますが、御開帳の間に、もう一度札所巡りをしようと思い立ち、巡りはじめました。
そして今日、天気が一番良い日に結願寺(けちがんじ)の、秩父札所34番水潜寺に辿り着きました。寺の脇にある結願堂には、満願成就したお礼に、千羽鶴が掛けてありました。
一日7時間歩いた事もありました。茶髪の若いお遍路さんと会った事もありました。年配の方の元気さに圧倒された事もありました。外人の夫婦のお遍路さんに片言の日本語で、カメラのシャッターを押してくれと頼まれ、その後、片言の日本語と、片言の英語でお喋りをした事もありました。お接待のテントで飲んだお茶の美味かった事。黙々と歩いて巡っているお遍路さんの側を、車で追い抜く時、申し訳ないような気持になった事もありました。
34カ所巡ると、様々な景色と、様々な人に会い、自分を見つめ直す良い機会になりました。
すぐに忘れてしまうと思いますが、この経験をこれからの人生に活かしていきたいと思います。
2008年05月04日
お遍路の風景
観音の御手も様様遍路寺

14番札所 今宮坊

21番札所 観音寺

24番札所 法泉寺

25番札所 久昌寺
日本百番観音の一つ、秩父三十四ヶ所観音霊場の御開帳が、3月18日から7月18日まで開かれています。
観音様の御手に繋がる、紅白のお手綱が張られています。お手綱に触れる事により、観音様と握手ができ、功徳が得られると言われています。御開帳の時期は、お遍路に訪れる人も多く見受けられます。
お手綱も、最初は紅白の鮮やかな色をしていましたが、多くの人が観音様と握手をしたので、少し色が薄れてきました。
私も、何回かに分けて札所巡りをしていますが、お手綱にも、その寺の独自性があるようです。竹筒の中を通してあるもの、縛ってあるもの、御縁があるように、五円玉を縛ってあるもの、鈴を付けてあるものetc・・・
形は様々ですが、観音様と握手をして、功徳が得られる事に変わりはありません。
2008年05月02日
遠霞
遠霞見下ろす町も広場さえ

5月1日武甲山山頂より
昨年5月1日の武甲山の山開きは、雨でガスが掛かり、秩父の町並みや「芝桜の丘」も、全然見えませんでした。今年は晴れたので、芝桜の丘がどんな風に見えるのか、期待して登りましたが、今年も芝桜の丘は霞の向こうに薄く見えただけでした。
しかし、今朝は武甲山の姿も雲の中、登ってもガスで何にも見えないと思います。これだけ見えただけでも、山頂の神社のご利益かと自分に言い聞かせました。
16,500平方㍍の「芝桜の丘」も、武甲山の山頂から見ると、まるで箱庭のようです。
夢岳庵 さまからいただきました
武甲山 箱庭霞む 山開き
ありがとうございました。
2008年05月01日
春竜胆
足が吊り休みし道に春竜胆

5月1日、武甲山に登って御獄神社の御祓いを受け、行きとは別のルートで下山を始めました。下り坂が急で、両足が吊って(こむらがえり)しまい、どうしても痛くて歩けなくなりました。仕方なく、道の端に腰を下ろし、トレッキングシューズを脱ぎ、足を揉んで治そうとしました。
神社にお詣りして、ちょっと多めのお賽銭もあげて登山の無事を祈ってきたのに、足が吊るなんて、ご利益も無いもんだ、と自分自身の無様さを、神様のせいにしていました。
ちょうど通り掛かった人が、我慢して立って足踏みをすると、すぐ治りますよ、と声を掛けて行きました。そんな馬鹿なと思いながら、試してみました。すると、痛みが楽になりました。
やはり、ご利益はあったのだと、またまた勝手に思いこみ、ふと道の端を見ると、春竜胆が咲いていました。
ここで、足が吊らなければ、春竜胆も見過ごすところでした。神のご加護に感謝!































