2009年01月31日
明日は春
あしおとはきこへどみへずあすははる

たちのぼるじょうきたゆたうはるとなり

明日から二月。 入ればすぐ春というわけではありませんが、アバウトな人間はそこをあまり厳密に考えずにキリのよい決め付けをします。(笑)
「春は名のみの風の寒さよーーー」。 勿論鶯の声は聞かれません。
二月は寒気もまだ厳しい月、雪が降るかもしれない。 名のみの春とはけだし名言ですね。
わが自然公園では11時になると、池の端から水蒸気を噴出させます。風があると白い煙は低く水面を這いますが、風が穏やかな日は、高く立ち上ってゆっくりと池を蔽ってゆきます。
足音は聞こえど見へず明日は春(漫歩)
晴れ着纏いて誰に見せよか 阿国さま ありがとうございます。
2009年01月28日
白い牛
かざはなやかみにつかえししろきうし

日本酪農の発祥地と言われる千葉県「嶺岡牧場」です。 南房総の愛宕山一帯にあります。
戦国時代に国守里見氏が軍馬を育てる目的で牧場を創りましたが、その後江戸幕府の直轄牧場となり、 8代将軍吉宗が外国馬を輸入した際に印度の白牛3頭が入ってきて年々繁殖し、1793年からは搾った牛乳からバターのような白牛酪が作られるようになり、将軍への献上品とされましたが、後に生産量も増え庶民にも販売されるようになりました。 (牧場のリーフレットより)

嶺岡牧場のインド産白牛はその後絶え、現在の牛は、アメリカでゼブーと呼ばれている外来種だそうです。
2009年01月27日
観葉植物
カポックてふふゆにたえたるろくねんめ

この木は観葉植物で、通称「カポック」、正式名は「シェフレラ」です。
娘夫婦のマンションが一階で小さな庭が付いていましたので、我が家の軒下で二冬耐寒訓練をした大鉢を持ち込んで直植えにしました。 それが幾星霜を経て、今はご覧の通りの盛大な茂みになり、この冬も元気です。 植物の驚くべき環境順応力ですね。
写真はテラスから写したものですが、庭に下りる石段は塞がれています。
「木は冬を耐え抜いて生きているのだから、その間は枝を切らぬこと」 と、私が言ったものですから、彼らは背を屈め、茂みを掻き分けて庭と行き来をしています。
そのかわり、暖かくなったら私が植木屋になります。
2009年01月10日
初髪
はつかみや べんてんこぞうの おおあぐら

以前、年明けに訪れた湘南江の島の参道です。
この写真には苦い思い出があります。 ご覧の通りどなたかの腕が写っているこの顛末のことです。
何しろ人気者のことですから、記念写真の希望者が数多。 次々と駆け寄って来て絶え間がありません。 ようやく、永い事粘っていたおじさんが離れる気配なので今だ!とシャッターを押しましたら、おじさんは半身離れたところで元の位置にお戻りでした。 私の粘りはここでプッツンしました。
これだからいつまでもカメラマンになれませんのです。
初髪や弁天小僧の大胡坐(漫歩)
惚れてくれるな白波弁天 阿国さま ありがとうございます。
2009年01月08日
箱根土産
あめほしや かわききりたる かんのいり

箱根駅伝見物を兼ねて家族旅行していた友人から土産を貰いました。
宮ノ下の民芸店で見つけたのだそうです。棚の上の方にどうでもいいように置いてあったそうで、昔から宮ノ下だけで売っていた民芸品だそうですが、作る人が絶えてしまい、これでおしまいとか。
「おまえ、このての物が好きだと思ってさ」。
名前は「照り降り人形」。
乾湿による仕掛けがあって、晴れの日は茶店の女が店先に出ていて、雨が降ると奥から笠を被った旅の男が出てきて女は引っ込むのだそうです。
貰ってからまだ旅の男は隠れたままです。
雨欲しや乾ききりたる寒の入(漫歩)
降れと言いつつ別れを嘆く 阿国さま ありがとうございます。
ふればさりふらねばまちてやらずのあめ 凡比さま ありがとうございます。
2009年01月07日
切山椒
きりざんせう かいきてくばり りょうどなり


独り居にとって両隣のお宅は本当に有難い存在です。「遠くの親戚より近くの他人」を実感する日々なのです。そのお心遣いに感謝の気持ちを籠め、折々にささやかなお土産を配ります。
[薀蓄(知ったか振り)]
切山椒は、
新粉に砂糖と山椒の粉を加えて臼でつき、薄く延ばし短冊に切った素朴な餅菓子で、江戸時代から銘菓のひとつとされ、天保年間(1830~0843年)には日本橋小伝馬町の「べったら市」で売り出されました。近年では、酉の市の名物であり、新年を迎えるおめでたい季節菓子にもなっています。
切山椒買い来て配り両隣(漫歩)
つつがなしやと心に掛けて 阿国さま ありがとうございます。
2009年01月06日
凍てし夜
いてしよや しんこうなきに てらまうで

成田山新勝寺です。
さすが初詣客数ベスト2(1位は明治神宮、3位は川崎大師)の人気寺も、時期を過ぎた夜とあって、
参拝客はぐっと少なめでした。
それにしても冷え込みは半端ではありませんでした。 垂れそうになる鼻水をハンカチで慌てて押さえシャッターの仕切り直し。 そのあと大急ぎで参道の老舗の鰻屋に飛び込み、やっと体を温めることができました。
帰宅して撮った画像をみましたら、「お前さん何しにあそこへ行ったんだい」と月に冷やかされているようで苦笑いです。
凍てし夜や信仰なきに寺詣で(漫歩)
不動明王とて真言凍る 阿国さま ありがとうございます。
初詣むかしのひとにすれちがい 凡比さま ありがとうございます。
2009年01月05日
友の賀状
やまびこや とものがじょうの おんなもじ

旧友が難病にもめげず前向きに生きています。 目(視力)と耳(聴力)と脳(思考力)は健常者と同じです。 いやそれ以上かも知れません。
年賀状は必ず寄こします。奥さんが書き、本人の了解をとって本人名にして出すそうです。文面は、奥さんが私に宛てた文章になっているのですが、それでよいのだそうです。
ファイルに保存してある七枚の賀状は、彼の立派な生の証だと思っています。
やまびこや 友の賀状の 女文字(漫歩)
骨骨しなる 男手の答 阿国さま ありがとうございます。
切なしや 文字震えたる 師の賀状 イワンさま ありがとうございます。

























