2009年09月30日

漫歩・同ひ歳

(おなひどしされどちがひてあきなかば)

からたちの実が二つだけ生っていました。
日当たりの良くない方が色付いていました。

2009年09月29日

漫歩・萩の風

(まんえふのにわにふきいりはぎのかぜ)


(市川市「万葉植物園」にて)

万葉の庭に吹き入り萩の風  (漫歩)
 御簾の奥より 馨しき香よ         阿国さま    ありがとうございます。

2009年09月28日

漫歩・何の花?

(たくまざるしぜんのあそびあきのはな)

高層ビルを見上げてばかりいたせいで首根っこが凝りましたので、出来るだけ下を見て
散歩をしましたらこんなものを拾いました。
外来種でしょうか。

巧まざる自然の遊び秋の花  (漫歩)
 違う花に 愛を通わす           阿国さま      ありがとうございます。

2009年09月27日

漫歩・ビルと庭園(終回)

(びるぐんのかこむしせきやあきのかぜ)

この池は「潮入りの池」といい、海水を引き入れて潮の干満によって池の趣を変える様式で、
海水魚が棲息しているそうです。
池の左隅の建物が「中島の御茶屋」で将軍の休息所でした。

ビル郡の囲む史跡や秋の風  (漫歩)
 現の風に 大御所うかれ           阿国さま    ありがとうございます。

2009年09月26日

漫歩・ビルと庭園(3)

(おいまつのしゃっけいはびるあきのくも)

この松は、300年前に六代将軍家宣が植えたのだそうです。
背後から写せばその矍鑠たる300歳を見ていただけたでしょうが、今回はビルも主役なので
こうなりました。 松を近くで鑑賞するのにビルは邪魔になりませんが、距離をおいて眺めると
やはり違和感がありました。 皆様はいかが思われますか。

2009年09月25日

漫歩・ビルと庭園(2)

(おほきびるたちならびたるはなのかな)

この頃はコスモスがまだ咲き始めでしたので、隣の花園の乱れ咲きにしました。

大きビル立ち並びたる花野かな  (漫歩)

 寝乱れ髪の如き花野よ             阿国さま     ありがとうございます。

 両手に余るコスモスの束            しじみさま     ありがとうございます。

2009年09月24日

漫歩・ビルと庭園(1)

(てんたかしおちゃやみおろすついんびる)

東京の浜離宮恩賜公園は園内の何処に居てもビルが借景です。

君は誰 おぬしは誰か 秋の空       阿国さま      ありがとうございます。

2009年09月23日

漫歩・勝負あり

(おみなとのしょうぶありたりおとこえし)

「どちらがどうしたのよ」
女人の皆様、そこまで言はせないでください。 ご覧の通りです。 
どうか十年の差を哀れんで、労りの御心をお持ちくだされ。

おみなとの勝負ありたりおとこえし  (漫歩)
 ともにあるゆえ浮世はたのし          阿国さま    ありがとうございます。

2009年09月22日

漫歩・その後の石榴

(こをおもふきしもはかなしざくろわれ)

先日見ていただいた石榴が熟れて真っ赤な口を開きました。
残念なのは、私のカメラの視力が弱いのでこれが精一杯だったことです。

子を思ふ鬼子母は悲し石榴割れ  (漫歩)
 案ずるなかれ慈愛は無限            阿国さま    ありがとうございます。

2009年09月21日

漫歩・友

(はなもみもばくぎゃくのともとうがらし)

学生時代の親友は利害など無関係に出来上がりますから、その後も、名刺や財布の中身や
互いの距離に関係無く続いてゆきます。 
思へば不思議な関係です。

2009年09月20日

漫歩・律儀な花

(りちぎなるはなまつぼえんあきひがん)

一昨日早めの墓参に行ってきました。 ご覧のように訪れていた人は僅かでしたが、彼岸花は
きっちり咲いていて、来るべき日に備えていました。

2009年09月19日

漫歩・豊饒

(みあぐればほうじょうのあきはたのえん)

散歩コースに在る集団自家菜園の一郭に見事な実りが見られました。 キウイです。
前の路にブルーシートを敷き、菜園の向う三軒両隣の面々でしょうか、素朴な大宴会で
盛り上がっていました。

2009年09月18日

漫歩・四阿

(あずまやのふたりのかいわひるのむし)


(浜離宮庭園にて)

写したあと表に回りますと、十代のいかにも初々しいカップルでした。 こうして庭園で
過していることに床しさを感じ、とてもいい気分になりました。

四阿の二人の会話昼の蟲  (漫歩)
 若い吐息に昔がよぎる          阿国さま     ありがとうございます。      
 

2009年09月17日

漫歩・贅

(あきあつしごひゃくえんなるぜいのあり)


 (浜離宮庭園にて)

池の中洲にあるお茶屋は、かって将軍が眺望を堪能した休息所ですが、復元されて
抹茶とお菓子セット500円也で将軍の気分になれます。

2009年09月16日

漫歩・鵙の声

(いにしえのぶじんのまなこもずのこえ)

(東京・「浜離宮恩賜庭園にて)

ここは、かって徳川将軍家の別邸でしたが、明治維新後皇室の離宮となり、戦後東京都に
下賜されたものです。 国の特別名勝・特別史跡に指定されています。

2009年09月16日 »

2009年09月15日

漫歩・荒地

(あれちにもたのしみのありくさのはな)

歳時記をめくっていましたら、ー 木の花は春、草の花は秋 ー という記述がありました。
善は急げと、手近なところで探して見つかったのがこの花です。 頼りない図鑑で調べた
ところ、「イヌホオズキ」と言う草の花でした。 知らぬは漫歩ばかりなり、かも知れません。

つれなかろ 枕並べて 主とわし 名すら知らずに 背を向けるとは    阿国さま
                                           ありがとうございます。

2009年09月14日

漫歩・筑波嶺

(まさかどのめでしつくばねあきざくら)

将門 :   平将門(たいらのまさかど) 平安期の関東の語族。
         後に朝廷に反乱した事件で知られています。
        筑波山の周辺を駆け巡って青年時代までを過したと伝えられています。

筑波嶺 :    筑波山の古称。
        この山は、古来より農閑期の行事として大規模な歌垣が行われ、近隣から
        多数の男女が集まって歌を交わし、舞い、踊り、乱交を楽しむ習慣があった
        ようです。 このことは『万葉集』に高橋虫麻呂が次のように歌っています。


          鷲の棲む 筑波の山の 裳羽服津(もはきつ)の その津の上に
          率(あども)ひて 未通女(をとめ)壮士(をとこ)の 行き集ひ
          かがふかがひに
          人妻に 吾(あ)も交はらむ わが妻に 人も言問へ
            この山を 領(うしは)く神の 昔より 禁(いさ)めぬわざぞ
          今日のみは めぐしもな見そ 言(こと)も咎むな
 

将門の愛でし筑波嶺秋桜  (漫歩)
 その花びらに思い託して       阿国さま     ありがとうございます。

2009年09月13日

漫歩・赤と黒

(あかとくろほしかさならびあきびより)

東京赤坂の裏道を歩いて足を止めました。
なかなか洒落た光景に思えたからです。 道は坂道で両側は全て洋風のこじんまりした
家並みなので、赤と黒がよくマッチしていました。
傘を取り込みに誰か出てくるかも知れないと期待して、少しの間立ち止まっていましたが、
長居は不審を招きますので、住む人をいろいろ想像しながら坂をを下りて行きました。

赤と黒干し傘並び秋日和  (漫歩)
 スタンダールも暫し佇み         阿国さま      ありがとうございます。

2009年09月12日

漫歩・相棒

(なしをむくてもとみているぴえろかな)

「大分上手くなったな」
「・・・・・」
「丸ごと剥こうとして苦労していたものな」
「・・・・・」
「手間を掛けた方が仕事が速いってことが判ったわけだ」
「・・・・・」
「綺麗に剥けたじゃないか。 見栄えもいいし、だいいいち食べ易いだろうが」
「今年の梨は甘味充分で旨いぞ、食べるか?」
「・・・・・」

梨を剥く手元見ているピエロかな  (漫歩)
 照れる手元に 我奮闘す            阿国さま     ありがとうございます。

2009年09月11日

漫歩・早めに

(ひがんばなはやめにきてとさきしかな)

去年球根を貰ったシロマンジュシャゲが早々と花を咲かせました。
秋の墓参は、十月に入って残暑も収まり霊園も静まった頃と思っていましたが、この花が
もう咲いたのは、今年は早めに来いというサインかもしれません。

一人見る 庭に華やぎ 彼岸花      阿国さま   ありがとうございます。

2009年09月10日

漫歩・御宿かわせみ

(あきうんがおんやどかわせみどのあたり)


(東京・築地川)

「御宿かわせみ」
平岩弓枝の原作を読みましたので、NHKドラマも最初から楽しんでいました。
登場人物の魅力もさりながら江戸情緒が堪らなく好いですね。
場所は深川の大川端(隅田川)という設定ですが、私はそれにはお構いなしに、この写真の
畔に目をうろうろさせて、それとおぼしき場所を探したのでした。

秋運河御宿かはせみどの辺り  (漫歩)
 
 身延ぶ宜し女 ちょいとちょいとと      阿国さま     ありがとうございます。 

  この川の水今も昔も                        遊子さま     ありがとうございます。

2009年09月08日

漫歩・綿の花

(わたのはなしょうねんよみしとむのこや)

つい先日、れいんさんが「綿吹く」という綿の実の弾けた写俳をUPされました。
丁度私が先月初めの公園で、終わりに近い綿の花を撮っていましたので、まだこの花を
ご覧になっていらっしゃらない方に見て戴こうと思いました。(季語は「夏」)

(句の中の「トムの小屋」とは、アメリカの古典小説「アンクル・トムの小屋」のことでして、
 その童話版を読んだ記憶があります)

綿の花少年読みしトムの小屋  (漫歩)
 いたずら坊主本に夢乗せ             阿国さま       ありがとうございます。


わたのはなタラののうえんろうどうか     遊子さま    ありがとうございます。

2009年09月07日

漫歩・東京の空

(びるぐんにきりとられたるあきのそら)


(東京・汐留付近)

残暑が続いています。 でも風があり湿度が低いので飽くまでも「秋暑し」です。

2009年09月06日

漫歩・邯鄲

(ゆめのみちかんたんのねのとほきかな)

栄枯盛衰の儚いことを 「邯鄲の夢(かんたんのゆめ)」 と言いますね。
出典は、唐代の作家、沈既済 (しんきせい) の小説 「枕中記(ちんちゅうき )」 です。


季語「邯鄲」は、コオロギ科に属する昆虫で、上記の『邯鄲の夢』の故事がもとになって
付けられた和名です。

(写真は、公園の正面口にある県道横断地下通路です)

2009年09月05日

漫歩・月明

(げつめいやこよひはここですごさむと)

製作中の、能面「増女(ぞうおんな)」 です。
室町時代の面打(能面作者)増阿弥(ぞうあみ)が創作した若い女面を模写しています。

原木を彫る工程を終えて塗りの工程に入り、下塗り(胡粉を6%の膠溶液で溶いたものを
15回ほど塗り重ねます)を終えた姿です。

月明や今宵は此処で過さむと  (漫歩)
 その眼その口我に語るか           阿国さま       ありがとうございます。

2009年09月04日

漫歩・石榴の味

(しょうんねんのききたるしんわざくろのみ)

石榴に纏わる神話を聞いたのは確か小学四年生の頃でした。 その話を聞いたあと悪童達の
間で石榴は忌み果実になりました。
いまもこの果実を見るとその事を思い出しますが、その鮮やかな色や独得な姿は大好きです。

(神話の概略)
お釈迦様が、子供を食う鬼神「可梨帝母」に柘榴の実を与え、人肉を食べないように約束させた。
以後、可梨帝母は 鬼子母神として子育ての神になった。

少年の聞きたる神話石榴の実  (漫歩)
 今は仏の胸のぬくもり             阿国さま      ありがとうございます。

2009年09月03日

漫歩・秋燕

(せんぜんののこれるやなみあきつばめ)


(東京都台東区稲荷町)

太平洋戦争末期の二度にわたる東京大空襲で東京は広大な焼け野原になりましたが、
その中でも最も酷かった下町で、延焼を免れて焼け残った区画が幾つかあります。
写真もそうした一郭です。
勿論外壁や内装の補修はしたでしょうが、建物の形と看板が残っているだけでも貴重で
住んでいる方の愛着の深さを感じました。

戦前の残れる家並み秋燕  (漫歩)
 その一文字が今を昔に         阿国さま     ありがとうございます。

2009年09月02日

漫歩・生きる

(いきぬきてしばしのいこいのわきあと)

きのうの朝です。二階の雨戸を開けガラス戸をあけたらパタパタと部屋に飛び込んできた
ものがいました。壁にぶつかって床に落ちひっくり返ってひと暴れして起き上がりました。
小さな蝉で、よく見ると蜩でした。
あの土砂降りの夜は蝉にとってもさぞ大変だったでしょう。
むさ苦しい部屋から窓辺の紫陽花の葉に乗せてやりました。

生き抜きて暫しの憩ひ野分後  (漫歩)
 君の情けに返すものなく          阿国さま      ありがとうございます。

2009年09月01日

漫歩・路地

(しんさいきろじにならびしうえきかな)


(東京・上野稲荷町界隈)

東京下町の人々は植木が好きです。江戸時代からだそうですから伝統的風習と言えます。
大通りを一本入った道から狭い路地に至るまで、家々の前の僅かなスペースに思い思いの
植木を並べています。(盆栽などは見かけません)
少し前までは、市で買ってきた朝顔やホウズキの鉢が置いてあったでしょう。
地方の人なら見向きもしない、雑草に近い草木なども大事に育てているのです。

震災忌路地に並びしうえきかな (漫歩)
犬猫じゃれて日曜の午後          しじみさま      ありがとうございます。