2008年10月31日

たけくらべおゐらんになるあきのくれ









 たけくらべおゐらんになるあきのくれ  遊子
じゃけんになりたる赤い鼻緒よ  ヒコ

吉原に残る柳も秋となり  湘次

情(なさけ)てふ刃(やいば)に濡るる女郎花  流星

たけくらべおゐらんになるあきのくれ  遊子
 にんぎょあそびをなつかしみつつ  らっこ

はぐれ雲を追うているのは柿紅葉  よし

秋草や無縁仏の墓一基  道州




廻れば大門の見返り柳いと長けれど、お齒ぐろ溝に燈火(ともしび)うつる三階の騷ぎも手に取る如く、明けくれなしの車の行來(ゆきゝ)にはかり知られぬ全盛をうらなひて、大音寺前(だいおんじまへ)と名は佛くさけれど、さりとは陽氣の町と住みたる人の申き、

で始まるたけくらべの印象です。

2008年10月30日

海底を見るか少年夏日負う








いざ行かん 繁華の浪や 海灼くる  雪梨

サーファーや波のトンネル潜り来る  ヒコ

新たなる生命の湧ける夏の海   よし

ジョッキの底いく度も見たり夏日過ぐ  克ちゃん

サーファーに 波膨らみて 誘いけり 愛媛子

猛る海 波乗り人の 息高し   流星

海底を見るか少年夏日負う 遊子
  くだけ散つたる夢の天橋 道州

ありがとうございました。



2008年10月29日

純情はもうおしまひと花海芋







純情はもうおしまひと花海芋  遊子
  されど貴女は純情おばか  ヒコ

海芋花この身に辛き白さかな  frogmomo

いつまでも 純情に咲け 花海芋  イワン

純情を 大事にしてと 花海芋  愛媛子

ひたひたと苦海の闇や花海芋  道州

純粋に 夢を追いつつ 春夏秋冬を  Nong-Khai

ありがとうございました。




純情だけでは生きていけない。

でも、遠藤周作の「おバカさん」

「素直に他人を愛し、素直にどんな人をも信じ、だまされても、裏切られてもその信頼や愛情の灯をまもり続けていく人間は、今の世の中ではバカにみえるかもしれぬ。だが彼はバカではない……おバカさんなのだ。人生に自分のともした小さな光を、いつまでもたやすまいとするおバカさんなのだ。」文中より、抜粋。

私には、「おバカさん」ほどの強さはない・・・
残念ながら、凡人の私、純情だけでは生きていけない・・・


Glenn Gould plays Bach: Toccata in E minor!

2008年10月28日

杜子春がたたずんだ門春日暮








杜子春がたたずんだ門春日暮れ  遊子
    ためされている真の愛とは  ヒコ

春日暮れ 極彩彼方 セピア色  Nong-Khai

捨てられぬものを抱きて春の暮  湘次

道端に背伸びするなり花大根   よし

平穏な 心に生きる 春日暮れ   愛媛子

杜子春がたたずんだ門春日暮   遊子
     時空を越えて読む物語   道州

杜子春がたたずんだ門春日暮れ  遊子
      母の慈愛に勝るものなし  らっこ

ありがとうございました。




この写真は、とあるお寺の屋根。
でも、こうしてじっと見ていると、あの杜子春がここで、ぼんやり空を仰いでゐるように思えます。(笑)

・・・・門一ぱいに當つてゐる、油のやうな夕日の光の中に、・・・・杜子春より・・・



2008年10月27日

2008年10月27日

をみなあり陽をさからひてうなじ汗








ほんのりと塩味やよし桜餠   よし

サングラス白いブラウス髪に風  流星

汗ばみて をみなの色香 ひしめけり  雪梨

汗光る 物思う娘(こ)の うなじかな 漫歩

涼風の欲しきおみなのうなじかな  ヒコ

をみなあり陽をさからひてうなじ汗  遊子
 すずかぜうけて髪なびかせむ  らっこ

金髪をかがよふ風に靡かせてをみなは遠き日をなつかしむ 道州

美肌には 日焼け厳禁 要注意 Nong-Khai

ありがとうございました。



2008年10月27日

惜しげなく初夏さんさんとビキニかな






ポップアップ画像



一切を日に晒しゐて初夏の浜  湘次

初夏の浜 日差しを浴びる 肌や肌  流星

シドニーはもう夏ですねと写真見る  ヒコ

まばゆきは乙女の姿態夏来る  道州

悲しいかな 視線の的は ビキニかな  花ちゃん



2008年10月26日

しにたもう母こころのこしてはる二才










水遊戯(みずゆうぎ) 母のお腹と 似たもうか、yamaoji 

舌出して子猫のやうな二才かな  ヒコ

春や春 母逝くも知らで 子の遊ぶ   流星

面影は 鏡に映し 春の母   漫歩

しにたもう母こころのこしてはる二才  遊子
    水しぶきあげたわむる姿よ  らっこ

幼子のまろぶ渚や春日影  道州

子を残し 逝く母心 秋知るや 愛媛子

何ゆえに神はなさるや別れ霜   よし

ありがとうございました。



2008年10月25日

情けびにうら恋しかるアマリリス








艶花の 真髄観たり 内気の美、yamaoji

マリアより授かる笑みのアマリリス  湘次

アマリリス夢となりさうな恋もあり  ヒコ

アマリリス恋は短きものなれば    よし

アマリリス 雨で ルージュを 濃く引きぬ  漫歩

情けびにうら恋しかるアマリリス  遊子
    雨に濡れても気品溢るる  らっこ

人影の絶えし教会アマリリス  道州

アマリリス 朽ちて残りし 紅哀れ 雪梨

口紅の小指につきしアマリリス   ゆびきり

ありがとうございました。



2008年10月24日

塀に落つ君がかげ恋ふかきもみじ








孫子らが 人影追って 鬼ごっこ yamaoji

柿紅葉栞に挿して君を恋ふ  ヒコ

塀出でて明るき世間柿紅葉  湘次

秋影や 淡い色彩 夏の跡 Nong-Khai

塀に揺れ 柳散る影 恋終る 漫歩

いにしえの姫しのばるる紅葉影   流星

到来の割るには惜しき春玉子  よし

カーテンにゆるる人影春灯  うらら

時を越え再び見えむ柿紅葉  らっこ

もみづるの影遊ばする白豪寺  道州

ありがとうございました。



2008年10月23日

まつり花はふれなば香ほって恋ふや君








ジャスミンの香の指に付きにけり  ヒコ

茉莉花の香疎まし都会の灯  山句都

ジャスミンの香のふる雨の小道かな  道州

まつり花 胸に付きしを 嗅いでおり  漫歩

ジャスミンの香り楽しむ午後のお茶  らっこ

まつり花 香る周囲は 柔らかに  Nong-Khai

かほり花は 春風に揺られ たれ癒す、yamaoji

ありがとうございました。



2008年10月22日

よめしゅうとめ仲良くはるのおそと食べ

よめしゅうとめなかよくはるのおそとたべ








ポップアップ写真



和やかに姑(はは)と囲みし春の膳  frogmomo

美国より世界巻き込む春嵐   流星

春の食仲良きことは美しき  ヒコ

花が咲き弾む一家団欒  らっこ

心根を入れ替えるべし障子貼る  よし

往年のおもかげ眉に花白粉  道州

三人で 夕げ美味しや 仲良しで yamaoji

春爛漫 家族の仲は 円満で Nong-Khai

たわいなき話に春の夜の愉し  湘次

ありがとうございました。





2008年10月21日

雨ひとつこだわりひとつ康成忌

あめひとつこだわりひとつやすなりき











春雨の上がりて犬の身振ひす  ヒコ

雨上がり キラリと光る 春蕾 Nong-Khai

雪は融けて 蕾膨らむ 碧雨、 yamaoji

踊子のふいと消えたる峠かな 道州

康成忌 目覚める美女の 遊子かな  流星

小説は泪で終はる康成忌 湘次

踊り子の 袖も緑の 雨に染め  愛媛子

ありがとうございました。



2008年10月20日

タスキとり良き妻になる春暮かな

たすきとりよきつまになるしゅんぼかな








掌を合わすしぐさ暮春の童女かな  ヒコ
たもとひらりとてふてふになる  遊子

その笑みのやはらかにして桜草  よし
今宵の寿司は背の君のため   遊子

豪にある 和服のおみな はる惜しむ  漫歩
アカシヤのはなはらはら散りて  遊子

春うらら花の素顔の清らかさ  流星
いつだってきっと新妻なれば  遊子

タスキとり良妻となる春暮かな   遊子
  小首かしげて何をか祈らん  らっこ

張り詰めし心とけゆく暮春かな  道州
 ゆるゆるすする熱き渋茶よ  遊子

春異国 大和撫子 此処に有り  Nong-Khai
よいしょと日本背負えば重し   遊子

袂あげ 優しく微笑む 良き女房、 yamaoji
  苦労あれど見せぬ健気かな  遊子

ありがとうございました。


2008年10月19日

もの思うきみに春の陽透きとおり

ものおもうきみにはるのひすきとおり







感傷が 滲みいる胸の はる乙女   漫歩
   鼓動落としてときめいている    遊子

透き通る 光で艶やか アマリリス  Nong-Khai
   ひと夜の命果てて悔いなし   遊子

春陽あび ふちどる紅色 彩(いろ)美人、  yamaoji
      ひと日の命かがやいて果てん   遊子

どの花も幸せさうなアマリリス  ヒコ
       短くも儚き命ゆえに  遊子

アマリリス咲かすや子なき家の庭  道州
      時をたがえず慰めに来る  遊子

君は透く吾は春陰の濃くなりて    湘次
   君ゆえにこそいよよに透くを   遊子

一途なり 恋の道行 アマリリス   流星
  焦がれて燃えてくるくる堕ちる   遊子

この闇の何処を目指せと春北斗    よし
        人迷うゆえに心温き    遊子





2008年10月18日

きみ恋ふもむねのざわざわはるうれゐ

きみこふもむねのざわざわはるうれゐ







きみ恋ふも むねのざわざわ はるうれゐ  遊子
       つつみかねたる 吐息ももいろ  イワン

愛の告白せぬと決め花柘榴    ゆびきり

きみ恋ふも むねのざわざわ はるうれゐ   遊子
        薔薇のはなびらまとひて偲ぶ   らっこ

君が指 待ちて震ゑる 夜の薔薇   流星

秋薔薇の一輪ひそと濡れゐたり  道州

貧しさの極まりてこそ啄木忌   よし

照紅葉 命短し 恋をせむ  漫歩

薄紅の 衣をまとい たれを待つ  yamaoji.

胸のうち覗けば春の恋の色  湘次


ありがとうございました。



2008年10月17日

交差点みぎもひだりも知らぬ春

こうさてんみぎもひだりもしらぬはる







異邦人 さまよった道 春彼方   チャンミ

街灯り 異国の春を もてあます  yujin

秋の蝶連れ青信号渡りけり  ヒコ

交差点 みぎもひだりも 知らぬ春   遊子
     人ごみにみる 外つ国の宵   ぼたん

交差点 みぎもひだりも 知らぬ春  遊子
     どちらに行くか 青なりし方  漫歩

外つ国の街やいろいろ春灯  うらら

緑萌 街も賑わい 足取り軽く   Nong-Khai

春宵の恋路をはばむ赤信号  道州

急かされて 渡る十字路 人の岐路  yamaoji

交差点 みぎもひだりも しらん奴   花輪

小走りに渡る大路や春深む  湘次

赤信号止まれないわよ春の恋  流星


ありがとうございました。


「異邦人」 久保田早紀 〔夜セット〕



2008年10月16日

むね深くすきまに影のひとつ春

むねふかくすきまにかげのひとつはる







やわやわと天地揺らめく花御堂    よし

むね深くすきまに影のひとつ春   遊子
かげなきむねのさびしかるらん   漫歩

カラーてふ真白き花へ影ひとつ  道州

春の白 慈愛の花よ やすらぎ菜、 yamaoji

制服の襟の白さのカラーかな  ヒコ

むね深くすきまに影のひとつ春   遊子
    挿頭草をば 影に捧げん   ぼたん

白無垢も遠き昔よ春の陰  湘次

穢れ無き 白き花にも 春の影  愛媛子


ありがとうございました。



2008年10月15日

笑ってる顔に秋かぜピエロかな

わらってるかおにあきかぜピエロかな







自ら道化て人を笑わす
優しきものぞ道化師の
仮面の下の哀しみは
やがてゆるりと壊れなば
ついには秋の花となり
日暮のもとに転寝て
遥かな夢を結ぶかな    よし

わらってるかおにあきかぜピエロかな  遊子
  さてちかづくはどのこにしよう      漫歩

ひょっとこの汗か涙か面の下   鎌ちゃん

道化師は 人生語る 哲学者   Nong-Khai

道化師の 涙も化粧 仮の面、  yamaoji

定まらぬピエロの視線秋あはれ  道州

笑ってる顔に秋かぜピエロかな  遊子
    その目に光るは汗か泪か  らっこ

ーー 本当に 寂しい人は 寂しがらない
    本当に 悲しい人は 涙を流さない
       寂しければ 笑い
       悲しければ はしゃぐ
   私は 本当を知らない ---    ぼたん

道化師の舞ひらひらと銀杏散る   ゆびきり


ありがとうございました。





2008年10月14日

はなの野にくもの子ひとり迷いけり

はなののにくものこひとりまよいけり







子どもらを解き放ちたる花野かな  ヒコ

歯の疼く夜長きなり春疾風     よし

花の掌(て)に蜘蛛の子ひとり遊ぶなり  らっこ

はなの野にくもの子ひとり迷いけり   遊子
     はなのにえさのなきものを・   漫歩

孫悟空 釈迦の手の中 守られて Nong-Khai

蜘蛛の子の親捨ててゆくちりぢりに  道州

誰がゆゑに泣くか惑うか春の日に   流星

春日和 蜘蛛の子遊戯 アマリリス、yamaoji

君の掌の指に合わせしアマリリス    ゆびきり

花びらに 蜘蛛の刺繍や アマリリス   雪梨

花はなし されどぼたんも 迷いけり  ぼたん


ありがとうございました。



2008年10月13日

はるさめやかさなりにふるそこかしこ

はるさめやかさなりにふるそこかしこ







春雨の一つの傘の二人かな  ヒコ

春雨や 相合い傘に 手を添えて   ぼたん

春雨の煌めき投影する一瞬    ゆびきり

山頭火の そびら濡らすや 春の雨  イワン

優しさに 溢れし庭の 春の雨  漫歩

はるさめやかさなりにふるそこかしこ  遊子
     しとどにすそをぬらしくるきみ  道州

春雨や 駆けてく赤い ランドセル   流星

春雨や 田畑を潤し 実りに至る Nong-Khai

青時雨 傘の向こうに シドニー湾   雪梨



ありがとうございました。



2008年10月12日

群雲にいだかれ浮かぶじゅうさんや

むらくもにいだかれうかぶじゅうさんや








ポップアップ写真



雲あいの 名残りの月に 故国(くに)偲ぶ   イワン

母の煮し金柑偲ぶ十三夜  ヒコ

叱られて土筆と二人添い寝かな   よし

マドンナはひとり踊るや十三夜   流星

月のなき三笠の山や牡鹿鳴く  道州

群雲に いだかれ浮かぶ じゅうさんや  遊子
      言葉に出せぬ 舞子の恋よ   ぼたん 

ありがとうございました。


祇園小唄 石川さゆり

2008年10月11日

春の駒のったる人のたんじょうび

はるのこまのったるひとのたんじょうび







春の駒乗ったるひとのたんじょうび  遊子
      こぼれる笑みに 幸いが咲く   ぼたん

心別くカサブランカの夜の霧  道州

馬は食む 今も昔も 人乗せて、 yamaoji

おてんばの少女乗せゐて春の駒  湘次

春風と 共に駆けたり 我が青春  Nong-Khai

春の馬その高きこと温きこと  よし



ありがとうございました。


Gone with the Wind


As Time Goes By(カサブランカより)