2008年11月30日

舞殿

女女しさを 雫も見せぬ 立ち姿 愈愈あはれと 忍び音漏るる

写真は、鎌倉八幡宮にある舞殿です、此処は頼朝に捕まり鎌倉までつれて来られた、
義経の思い人 静御前が 頼朝・政子らの前で -- しずやしず しずの苧環繰り返し
昔を今になすよしもがな -- と、義経を恋うる歌で舞ったところです。
現在の舞殿は、4・5年前に新しく作り変えた物だそうです。

ーー見よ、女女しさを露ほども見せず、鎌倉殿の御前だと言うに堂々と
   義経恋し・・と、歌い舞う姿。 いっそ憐れと思わぬか ---
と、見物衆の家来たちは思わず忍び泣きをしたそうな・・・・。   その様な話が伝わっています。

愈愈 -- いよいよ と、読み ますます の意味です。
立ち姿ーー 舞姿の事です。
                                            

2008年11月29日

腰越状

口惜しや 心跡絶えし 兄上よ 此処は腰越 向かふはならず

兄弟・・主従・・義経は頼朝を慕い、頼朝の為・・鎌倉の為・・ 年月は無情
小さなほころびが、大きな溝となり 果は追われる身となってしまう 九郎判官義経・・・
此処、満福寺で足止めされ書いたものが 腰越状(詫び状)です。
現在此処には、 不顧為敵亡命  この六文字が抜けていたために、書き損じとして
残っています。写真はそれの観光用です。200円也

跡絶えし -- とだえし と読みます。

銀杏舞う 外堀通り 憂国忌  よしさん、ありがとうございます。

2008年11月28日

烏天狗

高歯下駄 大団扇振り 山を飛び 烏天狗よ 守りたもうか

建長寺を守護する半僧坊大権現の使いとして 烏天狗がならび 天園への
ハイキングコースを登る人々を見つめています。

祖父が、大昔 (まだ私が子供の頃) 建長寺の裏から山を登り、天園へ向かう途中の
烏天狗さまの祠をお参りしていた姿を覚えています。

写真は現在の姿で、お天狗さんが がんばれーー と、お守りしてくれることでしょう。
小六月 烏天狗の 大団扇  流星さん、ありがとうございます。

2008年11月27日

切通し

切通し 現し世抜けた 先に待つ 鎌倉殿の 御世に立ち居る

鎌倉・・・ 京都ほどの長い歴史はありませんが、 武士が政治をとった場所。
今は、観光地として人気がありますが、一本裏を歩くと・・・鎌倉の風が
タイムスリップするのでは・・・そんな気持ちで、これから鎌倉探訪してみます。

2008年11月26日

二番

おっかあが やきもちやいたと おっとうが んじゃおいらも 網に餅載せ

落語に出てくる よたろうちゃんを主人公に書いてみました。 歌でも句でもない 番外作です。
番茶すすりながら・・・そんな感じの物です。

写真は、ピッタリなのが見つからず 以前にも載せましたが、横浜野毛通りの
大道芸での物です。

二番 ・・ 古語によると 落語に登場するよたろうくん。

ヤキモチを やくよなソンナ 年じゃなし  若さん、ありがとうございます。
夜廻りの 木の音も無く ぬっと出る  よしさん、ありがとうございます。

2008年11月25日

冥加

人生と 花の生き様 さも似たり 咲くも冥加よ 散るも冥加よ

散る身をば 何故あわれと思し召す 
   誇りて 散るを   みごと と、賜れ  
   ぼたん

これは、私の感じ方ですが、紅葉の紅葉・落葉は なぜか憐れを感じます。
反面 銀杏の紅葉・落葉は、潔さ・・を、感じてしまいます。
そこで、落葉や身罷る・・は、意外と潔きことなのでは、と 思い書いてみました。

写真は、現在の横浜日本大通の、紅葉です。黄金色にはもう少しです。

2008年11月24日

いちょう

ほろほろと 輝き落つる あり衣の たからにも似て いてふまばゆし

写真は、富士浅間神社の境内です。 ここは様々な木々達が 何百年・・と
生きている・・そのような神々しい所です。

あり衣 -- ありきぬ と、読みまして たから に付く枕詞です。

2008年11月23日

駅伝

その昔 飛脚が伝えし 心意気 タスキに込めて 走れ若人

写真は、今年の駅伝です。  なぜか、マラソンや駅伝が好きな私です。
夫ちゃんが、東海道平戸と戸塚の間辺りを 快走する選手を撮ってくれました。
1ヵ月半に近づいて、準備に余念がないことでしょう。

写真の駅伝は今年のです、昨夜は間違えて2・3年前・・と書いてしまいました。すみません。

血と汗の 襷は箱根 駆け登る  よしさん、ありがとうございました

2008年11月22日

富士のお山

雪衣 纏いて待つは 夫ゆえに 開耶媛とて 心そぞろに

雪を纏って、旦那様を待っているからこそ 祭神・・といえども、女性ですもの
心ウキウキですよね。

開耶媛 -- 正式には 木花開耶媛様 と、言いまして富士山の祭神です。
          読み方は、 このはなさくやひめさま です。 富士山は女神の山です。

2008年11月21日

片思い(みっつめ)

山さえも 色気だちたる 秋最中 なぜに我が身は 涙一筋

富士山河口湖近くの山の紅葉です。 

最中 -- さなか と、読んでいただけたらうれしいです。

片思いは・・結ばれぬ恋、でも 夢も想像も出来る恋ーー そのように思います。 

2008年11月20日

片思い(ふたつめ)

空風に くるくる廻る 葉に似たり 主に届かぬ この胸の内

写真は、富士山裾野にある 野鳥の森公園での物です。 これは私が撮りました。

落ち葉が集まり、どこか寂しい様・・と 白樺の葉のない木・隣の紅葉のなんときれいな事・・・・
それらが・・・・片思い に、ピッタリだと感じました。

2008年11月19日

片思い(ひとつめ)

片恋や 其文字の影に 華やいで 惚れた憂ゆゑ 胸潰らはし

片思い三部作書いてみました。 今日は三部作のうちの ひとつめ です。

ーー あなたの影にさえ、ときめいて 惚れた辛さで私の胸はつぶれそうです --

写真は、今日行って来ました、富士山浅間神社の落ちた紅葉葉です。

2008年11月18日

うそばっかり

吾が心 清し流れに さも似たり 偽るなかれ 長夜の闇よ

ーー 私の心は清い流れのようにきれいよ・・・・えっ、うそばっかり言ちゃって、
    実は 煩悩だらけじゃないの ---

長夜の闇 -- 凡夫の生涯・・ つまり 煩悩だらけ・・ の、事です。

箸休め・・の様な物を書いてみました。

2008年11月17日

傍惚れ

帳越し 垣間見る人 好男で 恋ひ侘ぶ心 知るや知らずや

写真は、以前にも載せましたが 奈良の町屋です。
傍惚れ -- 相手の心がわからないのに恋慕う事 です。 昨日の 傍焼き つながりで
                                      今日は 傍惚れ(おかぼれ)です。
帳 ---- とばり と、読み 暖簾の事です。
恋ひ侘ぶ心 --恋に思い悩む心 の事です。

ーー いつも店の前を通る いい男 なぜか気にかかり・・ いつしかその男に
    恋心を・・・ でも、その事を その男は 知っているのやら知らないのやら --

京(今日)の宿 明日香(明日)の宿も 夏みかん  若さん、ありがとうございます。
帳超え 吾にそそがる まなざしの 熱き想ひを 如何で知らずや  若さん、ありがとうございます。   

2008年11月16日

傍焼

柿の実を ついばむ二羽に 傍焼し

写真は、我が家のねずみの額 ( 猫の額よりも小さいので ) の、庭の柿の木に
ランチタイムにやってきた、二羽のメジロ夫婦です。

傍焼 ・・ おかやき と、読みまして意味は、ーー 自分には関係ないのにやきもちを焼く事 --。

2008年11月15日

仏師

運慶よ 仏師なれこそ 御身には 掻き乱るるを 許すまじかや

写真は称名寺です。  仏師運慶の作である 大威徳明王像 ーー約50年ぶりに真作発見となり
今年7月に重要文化財に指定されたそうです。
この像が、金沢文庫(現在は展示館)に、展示されていると知り行きました。
小さい像ですが、 大宇宙のような広大さを感じ、目の力の凄さには、
ひれ伏す思いでした。    

2008年11月14日

美人石

短日に 面差し留む 愛しなり

称名寺の池にある、この石は 美人石 と、呼ばれているそうです、 実は見えませんが
この池の中には、母石・・と、呼ばれる石もあるそうです。
経緯は定かではないのですが、 昔 この池に身を投げた娘さんがいたそうです。
それ以来、誰呼ぶとなく この石を 娘を悼み 美人石 と、呼んだそうです。

愛し -- めぐし と読み いたわしい の、意味です。
今回も、 十七文字と三十一文字で、美人石を書いてみました。

哀しかろ 何を思いて 絶え果てる 花は未だに 蕾のままで   ぼたん

2008年11月13日

いく星霜

北条の 御世の四方山 たな知るも 幹に包みて 今なほ凛々し

写真は、横浜金沢区にある 鎌倉時代北条実時が創建した 称名寺 です。

このお寺の地続きの、隣には 同じく実時が創設した武家の書庫 と呼ばれ膨大な
書籍を残したとされる 金沢文庫 があります。
ただ・・・現在は 昭和5年に博物館として再興され様々な物の展示館となっています。
なお、展示館の中の図書室には、57000冊の古書・聖教・古文書(写真複製)などが
閲覧できます。

称名寺の、池のほとりの大木に・・・ もしも この木が話せたら鎌倉の御代の頃の
事を、聞けるのに・・・・ そんな夢物語を思い書きました。

たな知る -- よくよく知っている の、意味です。

2008年11月12日

霜月の 夜風見とれる まばゆさよ

写真は、横浜ランドマークタワー周辺のデコレーション ・ 一階ガーデンスクウェアーにある
      ツリーです。
昨日までは、タワーの69階展望フロアーの飾りでしたが、今日は一階まで
下りてきました。 

冴ゆる夜や 星に化けたる 都会の灯  流星さん、ありがとうございます。
あの頃の 秋夕照らし 咲く光  samさん、ありがとうございます。
                                    

2008年11月11日

ハート

一枚に 思いの丈が あふれてる 恋と愛とが 出番待ちつつ

写真は、横浜ランドマークタワー展望フロアーのクリスマスの飾りです。
このハートは、一枚・一枚の恋人同士の 思いを書いた紙が貼られて出来ています。
ちょうど、神社の絵馬の クリスマスハート番のようです。

2008年11月10日

クリスマス

外っ国の 聖夜迎える 和の国は 金銀珊瑚 夢の中行く

写真は、横浜ランドマークタワー展望フロアーの、クリスマスの飾りです。
ぼたんが撮りました。

商魂も キラキラ光る 聖夜前  流星さん、ありがとうございます。
在りし日の 襤褸の二畳の 聖夜かな  よしさん、ありがとうございます。

2008年11月09日

ゆうやけ

黄金色 筆に含みて ひと撫づる 如何な事よと 北斎惑ふ

写真は一昨日の、横浜ランドマークタワー展望フロアーからの夕日です。
あまりの金色の素晴らしさに --- そうだ、葛飾北斎さんがここに居たら・・・
そんな事を思って書きました。

ーー 黄金色を 筆に含んで空へひと撫ですると、まあ・・なんとしたことか
    空は黄金色に、北斎さんも驚いていますよ --

このフロアーは、クリスマスの飾りでとても綺麗でした。
皆様にも、少し早いですがクリスマス気分を・・・と、思い 今日から
気の早いクリスマスを載せさせて頂きます。    
まずは、 ゆうやけ をご覧になって下さい。

白金も 黄金も消えぬ 冬夕焼(ゆやけ)  流星さん、ありがとうございます。
ひと撫づり 落ちていくかな 冬茜  遊子さん、ありがとうございます。
北斎も 大観も観し茜空 絵心無きを悲しと思ふ  漫歩さん、ありがとうございます。

2008年11月08日

別れ

忍泣く 風花哀し 別れ路よ

  

雨がふる 胸をしめつけ 涙呼び 初冬の雨は 失くした恋よ  ぼたん 

歌が哀しいものですので、せめて写真は明るく・・と思いました。
同じ思いを 十七文字 と 三十一文字 に、してみました。 

叱られて 隠れたつもりの 夕時雨  よしさん、ありがとうございます。
かくれんぼ 薄の穂下に 蹲り  漫歩さん、ありがとうございます。 
忍泣く 風花哀し 別れ路よ   ぼたん
 セピア色した 滲みし恋よ   漫歩さん、ありがとうございます。
風花の 散り行く先は 何処なる  さくらひめさん、ありがとうございます。 
忍泣く 風花哀し 別れ路よ   ぼたん
去り往く人の 姿滲みて   イワンさんありがとうございます。
                               

2008年11月07日

視線

震えます おまえ欲しやと 身を焦がす されどおまえは うそぶく視線

写真は富士山の側にある 富士国際花園 です。

ーー おぼたさんも、初恋から数えて何回目かの恋をしました。
    が、 なかなか恋の道も難しいようで、 帯に短し襷に長し  今回も
    おぼたさんは、ぞっこん・・・のようですが、 お相手さんは  うそぶく視線  のようです。--

好きなお方は 浮かんだ雲よ~ つかみあぐねて秋の雨~  流星御姐さんありがとうございます。
愛しきものぞ  乱れる裾は  深山の紅葉  うらうらと
             
                        yoshiyoshiさん、ありがとうございます。
泣くを堪えて その身を焦がす 蛍とぼたんは 熱い仲  さくらひめ御姐さんありがとうございます。 
震えます おまえ欲しやと 冬薔薇  遊子さん、ありがとうございます。 
身を焦がし 震え焦がされ もんもんと されどお前は 行きつ戻りつ  たんとさん、ありがとうございます。 

2008年11月06日

術なしと 天井抜けの 欲心は 帰依を忘るる 夜叉の如くよ

写真は、鎌倉浄智寺です、このお寺は 私が好きなお寺です。
昔・・昔・・まだ乙女の頃、悩みが生じると車でこのお寺へ来て、1時間・2時間・・と
座っていました。 来るのは朝早く5時半くらいに・・・誰も居ない 風と葉の音くらいで、
座っているだけですのに心が落ち着き、-- さあ、浮世に戻るか --そんな
気持ちにさせてくれるお寺でした。  思いで話です。

術なし -- すべなし・・・ どうしようもない の意味です。
天井抜け -- とめどもない の意味です。
夜叉は、始めは猛鬼な鬼神でしたが、後に仏法に帰依し仏法を守護するようになりました。

2008年11月05日

ゆきおこし

ゆきおこし 欠びて漸う 出で立ちて

写真は、北八ヶ岳・横岳ロープウエイです。 夫ちゃん撮影です。
昔、若い頃 四年ばかり石川県の金沢に住んだ事があります。
11月の終りあたりから、雷が鳴るのです、 横浜生まれの私には 雷は夏の物・・
と、思って居ましたので驚きました。 これが鳴ると雪が近いぞオーーの合図とか・・・
日本は広いーー 自然は凄いーーーと、思わされたものでした。

2008年11月04日

もみじ

散るもみじ 天宇受売に 見紛ふて

写真は、三渓園です。  昨年のもみじです、今年はまだもう少しかかりそうです。

天宇受売 ・・ あめのうずめ と読みます、 正式には 天宇受売命(めのうずめのみこと)です、
         神話によると、天照大神が弟神の乱暴に哀しみ、岩戸にお隠れになり、
          世界は真っ暗になったそうです、そこで神々が考え 天宇受売命に
         鉦や太鼓で賑やかに、舞を舞ってもらったそうです。
         舞や俳優(わざをぎ)を、生業にされる方々には、きっとご存知なのでは? 
散るもみじ 天宇受売に 見紛ふて     ぼたん
 色艶のよし くららと見惚れ       遊子さん、ありがとうございます。

2008年11月03日

何方へ

木枯らしに 言の葉翔る 何方へ

写真の草は、パンパスグラス だそうです。
句の奥深さに、私の頭と心は 支度中 の札が出ました。
一つ、 散文を書かせていただきました。 この文はブログの始めの方に載せました、鎌倉 の
本の文です。 大通りから一本中へ入ると、小さな墓標が・・ここの主さんはどのような方?
その様な事を思いながら書きました。

  道辺に 許多の無常所あり  ただ 石を重ねるのみ
    其処に 恨みつらみの ありやなしや

  幾十の時世 過ぎ去りて 
       今は潔き風が  安穏に  留連うなり

  道辺に 許多の無常所あり              ぼたん

      許多 ・・ そこばく と読み、 たくさん の意味があります。
      無常所 ・・ お墓 です。
      留連う ・・ つたよう と読み ただよう 事です。

三度めの 段葛行く 夏の宵  若さん、ありがとうございます。
秋寂 賽の河原に 石あまた  流星さん、ありがとうございます。
南へと 翔る言の葉 引き留め  さくらひめさん、ありがとうございます。

2008年11月02日

立ち姿 見目華やかで 艶なるを 人皆感じ やんやと囃す

写真は、昨年11月頃の 京都大覚寺のお庭です。

立っている姿は見た目にも、華やかであだっぽい・・人々はその姿に心動かされ
やんや・やんやと囃したてる

立ち姿 -- 立っている姿 の意味もありますが、 舞い姿 の意味もあります。
         今回は紅葉が主人公ですので、立っている姿の意味をとりました。
大覚寺 戀の紅葉や あかあかと  流星さん、ありがとうございます。

2008年11月01日

置きみやげ

老いた柿 彼岸の人の 置きみやげ 今年の実にも 思い出花咲く

写真の柿は、富士山近くにある民族館の庭の柿です。

我が家の、猫の額ほどの庭にも、昔に母が購入した柿の木が一本あります。
母の大好物でした。  そんな母が、 あちらへ逝って五年たちましたが、今でも 柿の実がなると
・・・ 柿が好きだったね ・・・と、思いで話しに花が咲きます。