2008年09月30日

鳥兜

鳥兜はキンポウゲ科の多年草、猛毒で知られる。
八千穂高原の白樺林の中にたくさんの鳥兜が咲いていた。
こんな綺麗な花が猛毒とは信じ難い。
毒と知りつつ、こわごわそっと触ってみた。 怖いもの見たさである。

毒ありと知りて触れたる鳥兜
(どくありとしりてふれたるとりかぶと)          季語:鳥兜(秋、植物)

とりかぶと紫紺に毒を潜ませて
(とりかぶとしこんにどくをひそませて)

2008年09月30日 »

2008年09月28日

曼珠沙華

曼珠沙華は、ヒガンバナ科の多年草。
秋の彼岸頃に咲くので、彼岸花、又、幽霊花、死人花、天蓋花、捨子花、などの名もあり、
花も名前も個性的な花ではある。

姨捨の千の田千の曼珠沙華
(おばすてのせんのたせんのまんじゅしゃげ)           季語:曼珠沙華(秋、植物)

   

私の好きな句
まんじゆさげ暮れてそのさきもう見えぬ  大野林火
西国の畦曼珠沙華曼珠沙華         森澄雄
露の村いきてかがやく曼珠沙華       飯田龍太

2008年09月28日 »

2008年09月27日

石榴

石榴はザクロ科の落葉小高木。
原産地はイラン地方、中国を経て渡来した、とある。

当然の如く石榴の割れにけり
(とうぜんのごとくざくろのわれにけり)          季語:石榴(秋、植物)

2008年09月27日 »

2008年09月25日

秋彼岸

明日26日は、もう秋彼岸明けだ。
暑さ寒さも彼岸まで、と言われるように、随分過ごしやすくなった。
私のところは、お墓が近いので二度散歩を兼ねながらお墓参りに行ってきた。

我が家の菩提寺は「干菜山十連寺」と言う。
昔、鷹狩りに寄った徳川家康が、寺の名を問うたが、小庵とて名はありませんと答えると、
わしが付けてやろうと言って、本堂の軒端にたくさんの、菜が干してあるのを見て即座に、
「干菜山十連寺」と付けたという記述が残っている。

穏やかに暮たるひと日秋彼岸
(おだやかにくれたるひとひあきひがん)            季語:秋彼岸(秋、時候)

      

2008年09月25日 »

2008年09月23日

水澄む

秋も深まると、水底まで見えるほど水が澄みわたる。
河川、海辺、湖沼をはじめ、身近な水すべてが澄んでくる。
しかし私は、川や湖沼に、よりその感を強くする。

物のかげ物の形に水澄めり
(もののかげもののかたちにみずすめり)        季語:水澄む(秋、地理)

水澄みて水かるがると落ちにけり
(みずすみてみずかるがるとおちにけり)

2008年09月23日 »

2008年09月21日

蛍草

蛍草は露草の傍題。 ツユクサ科の一年草。
道端や荒地などどこでも見かける。 
藍色の花弁に黄色いおしべの対照がきれいな花をつける。

露草=蛍草、月草、青花、百夜草等

武士の散りたる跡や蛍草
(もののふのちりたるあとやほたるぐさ)         季語:蛍草(秋、植物)

私の好きな露草の句
月草や澄みきる空を花の色   蓼太
ことごとくつゆくさ咲きて狐雨  飯田蛇笏
露草も露のちからの花ひらく  飯田龍太
露草や小鳥葬りし石ひとつ   井口光雄
北麓の空より碧し蛍草      小川晴子

2008年09月21日 »

2008年09月20日

霧ケ峰

霧ケ峰は標高1500~1900mのゆるやかな起伏が続く高原。
名の起こりは、霧が発生しやすい土地柄による。
私が訪れた時も一面の霧であった。
晴れていれば、八ヶ岳連峰、富士山、アルプス等眺望が良い。

朝霧の音なく晴れし霧ケ峰
(あさぎりのおとなくはれしきりがみね)          季語:霧(秋、天文)

霧ケ峰の花 (7月ごろ、ニッコウキスゲの黄花が高原を飾る)
           

2008年09月20日 »

2008年09月18日

竜胆

竜胆はリンドウ科の多年草。 根をかむと非常に苦く竜の胆のようだというので付いた名。
漢方の健胃剤として使用される。

竜胆はまた、高原に似合う花だ。蓼科高原、八千穂高原、に多くみられた。
因みに、長野県の県花である。

清貧の山の暮しや濃りんだう
(せいひんのやまのくらしやこりんどう)          季語:竜胆(秋、植物)

山国の夕暮れ早し濃りんだう
(やまぐにのゆうぐれはやしこりんどう)

2008年09月18日 »

2008年09月16日

白樺

連休を利用して、八千穂高原、蓼科高原、霧が峰、車山高原、白樺湖、等回って来た。
上信越道を佐久インターで降りて、299号、メルヘン街道を走り、八千穂高原へ。
入園料300円を払い、八千穂高原自然園へ足を踏み入れた瞬間、
忽然と白樺林の出現に息を呑む。
草花はシーズンオフだが、高原の爽やかな風を満喫した。

こつ然と白樺林秋澄めり
(こつぜんとしらかばばやしあきすめり)          季語:秋澄む(秋、時候)
 

白樺に風渡りたる秋思かな
(しらかばにかぜわたりたるしゅうしかな)          季語:秋思(秋、生活)

 

2008年09月16日 »

2008年09月13日

葛の花

葛の花は八月末~九月頃までで、 密生する葛の葉の脇から花序を、
ほぼ直角にだし、紅紫色の蝶形の花を咲かす。

平将門については、以前「首塚」にて紹介。

父祖の地の荒るるにまかせ葛の花
(ふそのちのあれるにまかせくずのはな)         季語:葛の花(秋、植物)

将門の憤死の跡や葛の花
(まさかどのふんしのあとやくずのはな)

2008年09月13日 »

2008年09月11日

千屈菜

千屈菜(みそはぎ)は、ミソハギ科の多年草。
野原や湿地に群生し、旧盆の頃に咲き仏花として用いられる。
傍題として、溝萩、精霊花、鼠尾草(みそはぎ)、水萩、草萩、等ある。

田舎では、山裾の畑の隅に一族の墓がある家が多い。
私の所も隣近所5軒ほどで、山裾に墓域を設けていたが、
父が亡くなった時に私の住む近くの寺に移した。

みそはぎや一族の墓山裾に
(みそはぎやいちぞくのはかやますそに)             季語:千屈菜(秋、植物)

2008年09月11日 »

2008年09月09日

爽やか

秋は空気も澄んで、風も心地よく、さっぱりとした気分になる。
関東地方は今日、まさしくこんな陽気だ。

爽やかの傍題として、さやけし、さやか、爽気、秋爽、爽涼、等がある。
心象的な季語である。

さやけしや風の匂ひのやはらぎて
(さやけしやかぜのにおいのやわらぎて)              季語:さやけし(秋、時候)

シャッターを切りたる音の爽やかに
(しゃったーをきりたるおとのさわやかに)              季語:爽やか(秋、時候)

2008年09月09日 »

2008年09月07日

盆過ぎ

お盆が過ぎて20日余りになるが、随分と日が短くなった。
山国では、特にその感が強い。
亡くなった母は、よく山を見ながらお盆が過ぎると淋しくなるな~と言っていた。

季語にも相性があるらしく、私は盆の句、特に「盆過ぎ」の季題では、
句会で秀逸を貰うことが多い。  先日の句会の「盆過ぎ」と、以前の句。

盆過ぎの一村蒼きまま暮るる
(ぼんすぎのいっそんあおきままくれる)             季語:盆過ぎ(秋、行事)

以前の「盆過ぎ」の句
盆過ぎの外灯暗く点りたる     句童
盆過ぎの空がみづいろ峡の村   句童
盆過ぎの遠嶺に雲のみな寄れり 句童
盆過ぎの侘しきものに空の蒼   句童
盆過ぎの淋しさに似て夜の闇   句童

2008年09月07日 »

2008年09月06日

蓼の花

タデ科の一年草。イヌタデ、ヤナギタデ、ハナタデ、サクラタデ、等種類が多い。
ヤナギタデは食用で、辛味があり「蓼食う虫も好き好き」の語源になっている。
イヌダテは昔の子供のままごとで赤飯に見たてたことから、
赤まんま、赤のまま、等別の季題になっている。

写俳をやるようになって、身近なところで花を詠むことが多くなった。
蓼の花に、小さな山村で一生を終えた母を表現したが、果たしてどうか?

山国に終へたる母や蓼の花
(やまぐににおえたるははやたでのはな)             季語:蓼の花(秋、植物)

2008年09月06日 »

2008年09月04日

あきれた、どうした「自民党」

9月1日夜、突然福田首相が政権を投げ出した。
安倍、「元恥ずかし総理」に次いで、二代続けて、「元恥ずかし総理」の誕生だ。
4年間はやらなきゃ、と言っていながら、一年足らずとは、、。
「元総理」の称号がほしいためだけなのか? あなたに、「元恥ずかし総理」の称号を贈る。
党利党略、保身、駆け引き、ばかりやっているから、こうなるのだ。
ほんとうに、国民、国家のために、頑張っていれば、皆支持する。

時事俳句は難し。ちょっと川柳っぽいが、、、。  秋暑し、は残暑の傍題。
「此の世」と「此の娑婆」は同義語だが、韻を整えるのと、強調のため敢えて。

混迷の此の世此の娑婆秋暑し
(こんめいのこのよこのしゃばあきあつし)           季語:秋暑し(秋、時候)

2008年09月04日 »

2008年09月02日

鶏頭

鶏頭はヒユ科の一年草。熱帯アジア原産。
直立した茎の上部に鶏冠状の花序をつけることから、付いた名前。

一揆の地は、明治17年に農民を中心に起きた「秩父事件」の地。

鶏頭の赤の一分一揆の地
(けいとうのあかのいちぶんいっきのち)          季語:鶏頭(秋、植物)

ここ秩父鶏頭の緋の直立す
(ここちちぶけいとうのひのちょくりつす)

2008年09月02日 »