万両はヤブコウジ科の常緑低木。 千両と似ているが、千両より実が大きく、千両が葉の上に実をつけるのに対して、 万両は葉の下に実をつける。 俳句を始めて、違いを覚えた。 句は自身への感慨と、万両の取り合わせだが、果してどうか、、、。
一徹に生きて還暦実万両 (いってつにいきてかんれきみまんりょう) 季語:万両(冬、植物)
ガラス越の日差しを浴びながら、窓辺で紅茶を飲み、 俳句の本を読むことが、最高の至福の時だ。 冬至が過ぎると、一日、畳一目ずつ日脚が伸びると言われる。 最近確かに日脚が伸びたことを実感できる。
日脚伸ぶ窓辺紅茶を掻き回す (ひあしのぶまどべこうちゃをかきまわす) 季語:日脚伸ぶ(冬、時候)
知り合いの絵画展を観てきた。 油絵の人と日本画の人だ。 絵は好きだが自分で描くのは全くだめ。 素晴らしい絵を鑑賞して、清々しい気持で外に出たら、 雲一つない真っ青な空が広がっていた。
絵画展でて真つさらな冬の空 (かいがてんでてまっさらなふゆのそら) 季語:冬の空(冬、天文)
寒中に鶏が産んだ卵が、寒卵である。 寒卵は滋養が高いということで、とりわけ好まれる。
句は自画像である、ちょっぴりエロスをも感じていただければ幸いである。
寡黙なる男啜りし寒卵 (かもくなるおとこすすりしかんたまご) 季語:寒卵(冬、生活)
寒さの中にも日中の陽射しは春めいてきた。 待春は、春を待ちわびる思いを言うが、 18歳まで北信濃の雪国で過ごした私は、この間特にその思いを強くしたものだ。
句は葉を落ちつくした欅に思いを託してみたが、、、。
待春の枝広げたる大欅 (たいしゅんのえだひろげたるおおけやき) 季語:待春(冬、時候)
無信心の私が、父母を早く亡くしてからは毎朝必ず、 お茶、水、ご飯を供え線香をあげている。
句は微妙な心理を念珠に託してみたが、、、。
大寒の指に絡まる念珠かな (だいかんのゆびにからまるねんじゅかな) 季語:大寒(冬、時候)
シクラメンはサクラソウ科の多年草。 この時期、花屋の店先に華やかに並んでいる。 ところが、春の季語なのである。 私の月別歳時記にはなんと、4月に載っている。
シクラメン抱へ嫁ぎし娘が来たる (しくらめんかかえとつぎしこがきたる) 季語:シクラメン(春、植物)
誰しもが新年には、心に期するものが有るはず 還暦を迎えて私も小さなことを決意した。
発心の冬天澄みしまま暮るる (ほっしんのとうてんすみしままくれる) 季語:冬天(冬、天文)
寒中は空気中の水分が少なくからっとしてるので、夕焼も鮮やか。 短い時間燃えてたちまち薄れる。 それは早世の父母のイメージに重なる。
父母遠し雲の千切れて寒茜 (ふぼとおしくものちぎれてかんあかね) 寒茜(冬、天文)
今年は5回目の年男、つまり還暦である。 脳溢血等にならないように朝一番にコップ一杯の水を飲んでいる。
若水とは元旦の朝にまず汲む水のこと、字面からも、いい言葉、いい季語である。 歳時記によると、水道の水でも心新しく願って汲めば若水とのこと。 情趣はないが。
還暦となりし若水溢れさす (かんれきとなりしわかみずあふれさす) 季語:若水(新年、生活)
根深汁は葱の味噌汁である。 ベジタリアンの私は、お新香と味噌汁は欠かせない。 特に、ジャガイモ、豆腐、若布、そして葱の味噌汁は大好きである。 いたって庶民的な句童ではある。
嫁がせて妻とゐる夜の根深汁 (とつがせてつまといるよのねぶかじる) 季語:根深汁(冬、生活)
昨日関東地方もほんのちょっと霙が降り、初雪が観測された。 山国のそれも杉山に降る初雪は私の好きな景だ。 杉の葉の黒緑色にうっすら積もった初雪はほんとうに美しい。 雪は万遍なく降るのだが、その美しさに雪は杉山に一番先に降った錯覚を覚える。
句は初心の頃、故郷を詠んだもの。 写真はkemmさんにお借りした。
初雪のまづ杉山に来たりけり (はつゆきのまづすぎやまにきたりけり) 季語:初雪(冬、天文) (kemm氏撮影)
木枯し、は冬の初めに吹く強い北風で、木々の葉を落とし裸木にしてしまう。
女性のもっとも女性らしいところは乳房だろう。 私は乳房に、郷愁、温かみ、安らぎ、を感じる。
乳房恋ふことに木枯し鳴る夜は (ちぶさこうことにこがらしなるよるは) 季語:木枯し(冬、天文)
淑気は好きな言葉だ。 季語として安易に使うのは難しいが、、。 正月の荘厳の気が天地に満ちていることを言う。
私は竹林が好きで散歩時よく通る、竹の葉のふれ合う音が実にいい。
篁のふれ合ふ音の淑気かな (たかむらのふれあうおとのしゅくきかな) 季語:淑気(新年、天文)
私は駅伝が大好きで、欠かさずにテレビ観戦する。 特に好きなのは、暮れの全国高校駅伝と、正月の箱根駅伝。 今年も、1日の実業団駅伝、2~3日の箱根駅伝をトイレに立つ以外しっかり炬燵で観た。 駅伝の句は難しく、一応二句作ったがイマイチ。 ”駅伝を見て終はりたる三ケ日”平凡なので下の句にしたが、、、。
箱根駅伝用足しにでる炬燵かな (はこねえきでんようたしにでるこたつかな) 季語:炬燵(冬、生活)
「ひめ始」は諸説ある季語だが、現代は「姫始」を用い 正月初めての男女交合をいう、、とある。
闇へなる柱時計や姫始 (やみえなるはしらとけいやひめはじめ) 季語:姫始(新年、生活)
元日、二日と快晴の関東地方。 2008年の暗いニュースを吹き晴らしてくれそうな、希望に満ちた青い空。 良い一年になりそうな予感がする。 今年は年男である。
句はそんな気持を込めて、写真は二年前、伊豆の熱川にて。
初日の出悠久の海平らなり (はつひのでゆうきゅうのうみたいらなり) 季語:初日の出(新年、天文)
明けましておめでとうございます! 本年も宜しくお願いいたします。 新年を祝うに相応しい良い天気に恵まれました。 「今朝の春」は初春の傍題、新年を表す季語である。
青竹の幹光りたる今朝の春 (あおたけのみきひかりたるけさのはる) 季語:今朝の春(新年、時候)