2009年05月31日

父似

6月1日は父の24回目の忌日。
散歩をしていたら、木陰で休んでいる人を見かけた。
58歳で逝った父も生きていれば、こんなふうかなと思ったことだ。

緑陰に父似の丸き背ナの人  
(りょくいんにちちにのまろきせなのひと)                                     季語:緑陰(夏、植物)

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2009年05月30日

虎が雨

小学生の時読んだ曽我兄弟の、雨の中竹に登って父の仇討ちに行った絵を鮮明に覚えている。
陰暦ではあるが、5月28日は曽我兄弟が討たれた日。
この日は毎年雨になることが多いと言われるが、今年も午前中雨で夕方には上った。
この日の雨は、兄十郎の愛人、虎御前の涙が雨になったと言い伝えられている。
まことに興味深い伝説ではある。

ひとしきり降りて止みたる虎が雨
(ひとしきりふりてやみたるとらがあめ)                            季語:虎が雨(夏、天文)

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2009年05月28日

美しいものには棘がある!
くれぐれも、ご注意召されます様に!

紅薔薇に溺れて棘の痛みかな
(べにばらにおぼれてとげのいたみかな)                                  季語:薔薇(夏、植物)

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2009年05月26日

蒼山河

山国信州は、この季節右も左もまさしく蒼一色。
季語の明易しは、短夜の傍題だが短夜(みじかよ)だと艶っぽい感じだが、
明易しだと爽やかな夏の夜明けを、私は感じる。

山河蒼き母許りにゐて明易し
(さんがあおきははがりにいてあけやすし)                               季語:明易し(夏、時候)

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2009年05月23日

雄心

”立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花”
美人を喩える諺ですよね!
今日の句自解はしません、皆さんの鑑賞やいかに。

雄心の眼に芍薬の揺るるさま
(おごころのめにしゃくやくのゆるるさま)                                     季語:芍薬(夏、植物)

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2009年05月21日

新樹光

大宮公園に万葉の道というのがあって、水車がゆっくり回っていた。
水の音は心地よく、新緑と水とは相性がいい。

ゆつたりと回る水車や新樹光
(ゆったりとまわるすいしゃやしんじゅこう)                                 季語:新樹光(夏、植物)

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2009年05月19日

えごの花

家の近くの雑木林を散歩するといい香りがして、見上げるとえごの花がビッシリ咲いていた。
多くの人の散歩コースになっている。

犬連れていつもの人やえごの花
(いぬつれていつものひとやえごのはな)                          季語:えごの花(夏、植物)

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2009年05月16日

桐の花

田舎では女の子が生まれると必ず桐の木を植える。なので5月下旬頃、あちこちで桐の花をみる。
以前桐の花には、特別の思いがあると紹介させていただいたが、6月1日は父の忌日。
小高い山の中腹に飯山市の斎場がある。父を荼毘に付す煙が天へ登る傍らに桐の花が満開だった。
私は桐の花の句が多いが年代順に全部紹介して、桐の花シリーズは終わりとする。

水色の空の寂しさ桐の花
(みずいろのそらのさみしさきりのはな)                             季語:桐の花(夏、植物)

桐咲いて父の忌日を重ねけり
峡五戸の桐咲き父の忌日なり
桐咲いて空やはらかし峡の村
親不孝身に沁む桐の花咲いて
川音の眼下に桐の花咲けり
桐咲きて郷愁抑へがたきかな
たそがれの空こそよけれ桐の花

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2009年05月14日

夕牡丹

先日息災に還暦を迎えた。
子どもの頃自分は年を取らないと思っていたが、あっと言う間に60歳。
しかし現代の60歳はまだまだ若い、、、今日はそんな気持を込め、ちょっと艶っぽい句。

還暦の吾れに匂うて夕牡丹
(かんれきのあれににおうてゆうぼたん)                              季語:牡丹(夏、植物)

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2009年05月12日

句碑

上尾市内の公園に我が『橘』の師弟句碑がある。
表面は、旭主宰の「野を突つ切る一河の青さ今朝の春」 (季語は、今朝の春、で新年)
裏面は、主な同人60名の句が刻まれている。(それぞれ数句の中から主宰選のもの)
私の句は

親不孝身に沁む桐の花咲いて
(おやふこうみにしむきりのはなさいて)                                      季語:桐の花(夏、植物)


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2009年05月10日

風薫る

風薫る五月、まさしく木々や草の若葉に、初夏の風が匂うように渡ってくる。
私の生まれ月でもあるが、特にすきな五月ではある。

武蔵野の風に匂ひや聖五月
(むさしののかぜににおいやせいごがつ)                          季語:五月(夏、時候)

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2009年05月09日

郷愁

桐の花は高貴な中に愁いを感じさせ、とても好きな花だ。
そして後日UPするが、私にとって特別な思い(父を荼毘に付す傍らに満開だった)の花だ。
句は三年前に好評を得たもの。

桐咲きて郷愁抑へがたきかな
(きりさきてきょうしゅうおさえがたきかな)                         季語:桐の花(夏、植物)

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2009年05月07日

豆の花

亡き母の思い出と言ったら、土にまみれて働いている姿しか浮ばない。
それと幼い頃、年に一度母の実家の秋祭りに、泊りがけで連れて行ってもらったことだ。
やっと親孝行できるかなって思う矢先、63歳で逝ってしまった。

亡き母との思ひで僅か豆の花
(なきははとのおもいでわずかまめのはな)                              季語:豆の花(春、植物)

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2009年05月05日

夜明け

今日はこどもの日、そして立夏、随分夜明けも早くなった。
鉄線の花が平らに咲いているのを見ていたら、
貧しい人も、病気の人も、皆平等に夜明けが来るんだなぁ~と思ったことだ。

鉄線花平らに夜明け来たりけり
(てっせんかたいらによあけきたりけり)                                季語:鉄線花(夏、植物)

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2009年05月04日

男の子生る

4月30日に姪に初めての子、長男が誕生した。
お祝いとともに、この句を贈ろうと思っている。

男の子生る勢ひ増して松の芯
(おのこあるいきおいましてまつのしん)                          季語:松の芯(春、植物)

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2009年05月03日

八十八夜

「夏も近づく八十八夜/野にも山にも若葉が茂る、、、」
昨日は、八十八夜、まさしく陽光溢れ、若葉が眼に沁みる様な天候だった。

眼が澄んで八十八夜暮れ初むる
(めがすんではちじゅうはちやくれそむる)                         季語:八十八夜(春、時候)

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2009年05月02日

童心

ふと、幼いころの純粋な気持に戻りたくなることがある。
そして戻ることがある。
いくつになっても、心の隅に童心は残しておきたいもの。

童心へもどりたくつてチューリップ
(どうしんへもどりたくってちゅうりっぷ)                                 季語:チューリップ(春、植物)

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