2010年03月14日
斑鳩 法隆寺、西の京 薬師寺
老夫婦歩む斑鳩春時雨
春みぞれ降るを忘るる法話かな
3月10日は37回目の結婚記念日でした。記念日に合わせて、奈良大和路の旅に出ましたが、霙や強風、春雷の中での旅になりました。
「春雨じゃ、濡れてまいろう・・・・」などという優雅な雨ではなく、一時は叩き付けるような強い雨や霙が降り、私達も含め観光客が逃げ惑っていましたが、少し立つと青空がのぞくという不安定な天気でした。
37年の歳月には、もっと大きな嵐が襲ってきた事もありましたが、なんとか切り抜けて、今日を迎えられた事を、素直に感謝したいと思います。
薬師寺の講堂の一番前の席に座っている、九州から訪れた2クラスくらいの女子高生を前に、大学を卒業して間もないと思える若いお坊さんが、法話をしている場面に出会いました。その話術の素晴らしさに感心しました。
ざわざわして聞いていた高校生達も何時しか聞き入り、半分以上空いていた後の席も、一般の観光客が大勢座って聞いていました。
外の悪天候を忘れ、いつしか私達も、話に引き込まれておりました。
2010年03月13日
東大寺大仏
背伸びすることの無駄知る春の旅
したたかに角生ひ初る春の鹿
東大寺の大仏様に会いにいきました。見物の人も少なく、壁に体をあずけて、大仏様とゆっくり向き合うことができました。
大仏様の大きさもありましたが、私の人間の小ささを見透かされているような気になりました。
南大門を潜って入った時は、何頭もいなかった鹿が、門を出ると群がっていました。
雄の頭はまだ切られたままの丸い形の跡がありましたが、中には、すでに白い小さな角が生え始めている鹿もおりました。
駐車場から賑やかな声が聞こえてきて、高校生の団体が大勢現れました。手には鹿せんべいの袋を持っていました。
鹿せんべいを与えている大人の姿はあまり見掛けませんが、高校生や中学生は、面白がってせんべいを与えていました。
鹿もその辺のところはシカと心得ていて、賑やかな声を聞いて集まってきたようです。
この賑やかな団体と一緒になったら、ゆっくり大仏様と向き合う事は出来なかったと思います。まさに間一髪でした。
2010年03月12日
東大寺二月堂修二会
板を踏む音潔き修二会かな
お松明走りどよめく奈良の夜
3月8日から奈良の旅に出掛けました。奈良は平城遷都1300年祭が始まっていましたが、本格的な催しは4月からで、あちこちのお寺や道路で、準備の為の工事が盛んに行われていました。
ちょうど3月1日から14日まで、東大寺二月堂のお水取りが行われていました。修二会と呼ばれているようですが、良弁僧正の弟子の実忠和尚が、前年笠置山に籠って会得されたという「十一面観音悔過法要(けかほうよう)」を752年2月行ったのがはじまりで、以来1回も絶えることなく行われ、今年で1259回目となると説明されていました。
昼間訪れた時は、夜に火の灯されるお松明が準備され、堂の中の白い幕の中から、読経と差懸(さしかけ)と呼ばれる木沓で、厚い板の上を歩くガタガタという音が響いていました。
幕の手前までは誰でも入れるという事で、正座して手を合わせて聞き入りましたが、少しずつ引き込まれていくような不思議な心になりました。
夜7時からはテレビでお馴染みの、松明が走る儀式が行われ、大勢の人が訪れ、警察官が整理にあたっていました。三脚禁止と、人混みで、写真も巧く撮れませんでした。(もともとですが)
それでも、松明が走るたびに起こるどよめきの中で、いつの間にか私達も酔っておりました。
観光シーズンには少し早い奈良行きでしたが、訪れる人も少なく、各お寺の仏像とゆっくり向き合うことができました。

