2010年02月01日

dasaku   明日が見えない


 
 
 
         山茶花や くもりガラスを 拭いて見る 
 
 
 

明日が見えにくい。

国の政治家のトップクラスが、
検察に呼ばれているようじゃあ、
なかなか見えてきそうにない。
 

♪ くもりガラスを 手で拭いて
   あなた明日が 見えますか ♪

生前、父は、
みんなが集まって酒を酌みカラオケを始めると、
そのレパートリーの中に決まって、
この「さざんかの宿」が入っていた。 
 
大きな口を開けて、最後は、
さざんかぁ~のぉ、やぁあ~ど~、と歌っていたけれど、
よくよく歌詞を聞いてみると、
人妻との不倫の歌じゃねぇか、と、
俺たちは生まじめな父をみて茶化したものだ。

そんな禁じられた道行きの恋に、
明日なんか見えるかいとヤジを入れる。
すると歌の二番目の最後は、
明日はいらない、さざんかの宿、とくる。
そうだそうだと相槌を入れると、
三番目は、
春はいつくる、さざんかの宿、としめくくる。

明日はいらないけれど、
来ないであろう春を待つ夢だけは、
忘れないで持ち続けたい。
酒に酔って歌う、情にもろく涙もろい父の、
好きな歌であった。
 
 
国の政治家も、
くもりガラスを拭き払って、
せめて明日が見えるようにしてもらいたいもんだ。
今、見えるのは、
冷たい冬の雨に打たれる山茶花だとしても、
その次にやって来るのは春だということを、
みんなは知っているのだから・・・。

いつ来るかわからない春など、
道行きの春に過ぎない。
 
 

2010年02月01日 »

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