2007年07月28日

2006年に詠んだ無季俳句11作

爺の頬くたれしだれて垂れており

ホームレスの家秘密基地と見ゆ

   ――小さな子供が母に
あれはなに
あれはなに
あれは
ねぇあれは

   ――「枯草に傘が打ち棄てられており」と詠んだ後に
驚いた人まで棄てられているぞ

まろびたる子供と犬は笑ひけり

新しきマンションにひとつ住処の灯

   ――障害者が夜の銀行ATMフロアで倒れていた
倒れ伏し声上げ泣けりひと無情

日暮道天秤座地に消ゆるまで
日暮道天秤座までどれほどか

枯れてなほ脈脈とせし壁の蔦

ゆふぐれをおもひだしてはなくばかり
これはくでなし
あとはねるのみ

句ばっかり
句ばっかり
詠んでいる

 

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